专利摘要:
本発明は、一般式(I)(式中、A、B、D、E、Ra、R1、R3、R4、R5およびqは請求項に定義された通りである)のアルキニルアリール化合物、その塩、N−オキシド、溶媒和物およびプロドラッグ、前記アルキニルアリール化合物を含む医薬組成物、前記アルキニルアリール化合物を製造する方法、前記方法において有用な中間化合物、前記アルキニルアリール化合物の製造における前記中間化合物の使用、並びに調節不全血管成長疾患または調節不全血管成長を伴う疾患の処置を目的とする医薬組成物を製造するための、前記アルキニルアリール化合物の使用に関する。
公开号:JP2011506365A
申请号:JP2010537295
申请日:2008-12-04
公开日:2011-03-03
发明作者:インゴ・ハルトゥング;ウルフ・ベマー;カール−ハインツ・ティーラウヒ;ゲオルク・ケットシャウ;ハンス・ブリーム
申请人:バイエル・シェーリング・ファルマ・アクチェンゲゼルシャフトBayer Schering Pharma Aktiengesellschaft;
IPC主号:C07D471-00
专利说明:

[0001] 本発明は、一般式(I)のアルキニルアリール化合物並びにその塩、N−オキシド、溶媒和物およびプロドラッグ、前記アルキニルアリール化合物を含む医薬組成物、前記アルキニルアリール化合物を製造する方法、前記方法において有用な中間化合物、前記アルキニルアリール化合物の製造における前記中間化合物の使用、並びに前記アルキニルアリール化合物の使用に関する。]
背景技術

[0002] 調節不全の血管成長は、様々な炎症性疾患、特に、乾癬、遅延型過敏症、接触性皮膚炎、喘息、多発性硬化症、再狭窄、関節リウマチおよび炎症性腸疾患において重要な役割を果たす。異常な血管成長は、血管新生眼疾患、例えば加齢性黄斑変性および糖尿病性網膜症にも関係している。加えて、持続性の血管成長は、癌発生の1つの特徴として認められている(Hanahan, D.; Weinberg, R. A. Cell 2000, 100, 57)。腫瘍は、初めは無血管性塊としてまたは既存の宿主血管を吸収することにより成長するが、大きさが数mm3を超える成長は、腫瘍に酸素および栄養素を十分に供給するための血管新成長の誘導に依存する。血管形成の誘導は、腫瘍がある特定の大きさを超える必要条件である(いわゆる血管形成スイッチ)。癌細胞と腫瘍微小環境との複雑なシグナル伝達相互作用ネットワークがきっかけとなって既存の脈管構造からの血管成長が誘導される。腫瘍の新血管新生への依存性から、癌治療における新たな処置パラダイムが生み出された(Ferrara et al. Nature 2005, 438, 967; Carmeliet Nature 2005, 438, 932)。関連シグナル伝達経路の小分子または抗体に媒介される阻害により腫瘍新血管新生を遮断することは、現在利用可能な治療法選択肢の拡大に非常に有望である。]
[0003] 心血管系の発生は2つの基本的段階を含む。胚発生の間にのみ起こる初期脈管形成段階では、血管芽細胞は内皮細胞へ分化し、その後この内皮細胞は原始的血管網を形成する。脈管形成と呼ばれる次の段階は、初期脈管構造のリモデリングと新規血管の発芽を含む(Risau, W. Nature 1997, 386, 671; Jain, R. K. Nat. Med. 2003, 9, 685)。生理学的には、血管形成は、創傷治癒、筋肉成長、女性周期においておよび上述の病状において起こる。]
[0004] 血管内皮増殖因子(VEGF)ファミリーの受容体チロシンキナーゼ(VEGFR)、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)およびTie2(免疫グロブリンおよび上皮細胞増殖因子相同ドメインを有するチロシンキナーゼ)受容体チロシンキナーゼは、発生上の脈管形成にも疾患関連血管形成にも不可欠であることが見出されている(Judah Folkman Nat. Rev. Drug Disc. 2007, 6, 273; Ferrara et al Nat. Med. 2003, 9, 669; Rakesh K. Jain Nat. Med. 2003, 9, 685; Dumont et al. Genes Dev. 1994, 8, 1897; Sato et al. Nature 1995, 376, 70)。]
[0005] VEGFRシグナル伝達の阻害は最近、腎細胞癌の処置用のNexavar(登録商標)などのVEGFRシグナル伝達阻害剤および結腸直腸癌(Avastin(登録商標))または加齢性黄斑変性(Macugen(登録商標))の処置用のVEGF抗体が承認されたことにより抗血管形成処置パラダイムとして確証された。]
[0006] 血管形成は、様々な機能的プロセスが組み合わさった複雑なプロセスであるため、血管形成の調節は複数のシグナル伝達経路に依存する。そのため、血管形成に関連する2以上の経路の組合せ阻害は、抗血管形成効力を増強することになると思われた。その一方で、癌性疾患における、なおさらに非癌性疾患における抗血管形成療法では、例えば抗血管形成薬を用いた患者の持続的な処置(「長期治療」)により、血管形成プロセスを長期間阻害することが必要であると思われる。癌性疾患の処置のための、なおさらに非癌性疾患の処置のための持続的な投与計画における使用を可能にするためには、抗血管形成薬剤は血管形成プロセスの阻害に対して活性がありかつ選択的でありそれによって副作用の可能性を低くする必要がある。]
[0007] ピラゾロピリジンは、抗微生物物質として開示されている(例えばAttaby et al., Phosphorus, Sulfur and Silicon and the related Elements 1999, 149, 49-64; Goda et al. Bioorg. Med. Chem. 2004, 12, 1845)。US5478830では、アテローム性動脈硬化症の処置のための縮合複素環がさらに開示されている。また、ピラゾロピリジンはPDE4−阻害剤としても記載されている(WO2006004188、US20060004003)。]
[0008] 中程度のEGFR阻害活性を有する単独の3−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンがCavasotto et al.により発表されている(Bioorg. Med. Chem. Lett. 2006, 16, 1969)。5−アリール−1H−3−アミノピラゾロ[3,4−b]ピリジンはGSK−3阻害剤として報告されている(Witherington et al. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2003, 13, 1577)。WO2003068773では、GSK−3阻害剤として3−アミノピラゾロピリジン誘導体が開示されている。]
[0009] WO2004113304には、タンパク質チロシンキナーゼの阻害剤として、特にVEGFR2キナーゼの阻害剤として3−アミノ−インダゾールが開示されている。WO2006050109、WO2006077319およびWO2006077168には、チロシンキナーゼ阻害剤として3−アミノピラゾロピリジンが開示されている。]
[0010] WO2002024679には、IKK阻害剤としてテトラヒドロピリジン置換ピラゾロピリジンが開示されている。WO2004076450には、p38阻害剤として5−ヘテロアリール−ピラゾロピリジンがさらに開示されている。US20040192653およびUS20040176325には、p38阻害剤として4−H−ピラゾロピリジンがとりわけ開示されている。WO2005044181には、Ablキナーゼ阻害剤としてピラゾロピリジンが開示されている。]
[0011] 非血管形成プロセスに主に関連した機能的役割があるチロシンキナーゼ(例えばTrkAおよび/またはインスリン受容体キナーゼ(InsR)など)に対して選択的である一方で、VEGFR2シグナル伝達のバランスのとれた阻害と、さらにPDGFRβおよび/またはTie2シグナル伝達の阻害を示す受容体チロシンキナーゼ阻害剤が大いに必要とされている。]
[0012] InsRキナーゼの阻害により、例えば糖尿病表現型がもたらされ、肝臓へ悪影響が引き起こされることが分かっている。インスリン/IGF−1受容体阻害剤NVP−ADW742は、例えばインスリンとIGF−1受容体の両方を阻害する濃度においてデスオキシコール酸誘発性アポトーシス細胞死を強く促進し、その結果として、胆汁流出障害の場合には強い肝毒性効果が予測される(Dent et al. Biochem. Pharmacol. 2005, 70, 1685)。さらに悪いことに、ニューロンのインスリン受容体の阻害により、脳の酸化的/エネルギー代謝におけるアルツハイマー様障害が引き起こされる(Hoyer et al. Ann. N.Y. Acad. Sci. 1999, 893, 301)。神経成長因子/TrkAシグナル伝達系は、中枢ニューロンおよび末梢ニューロンの成長、分化および生存を調節することでニューロン系にとって重要であることが分かっている(Distefano et al. Annu. Rep. Med. Chem. 1993, 28, 11)。]
[0013] 今般、本発明の化合物は、VEGFR2キナーゼ活性の阻害剤として強力な活性を示すだけでなく、受容体チロシンキナーゼのクラス内で有利な選択特性も示し、PDGFRβおよび/またはTie2の強力な共阻害を示す一方で、他のチロシンキナーゼ(例えばインスリン受容体キナーゼまたはTrkA)に対して選択的であることが見出された。本発明の好ましい化合物は、VEGFR2およびPDGFRβおよびTie2のバランスのとれた阻害を示し、一方、InsRおよびTrkAに対して活性が>100倍低い。]
[0014] 上述の新たな技術的課題の解決は、本発明に従って、アルキニルアリール化合物並びにその塩、N−オキシド、溶媒和物およびプロドラッグのクラスから得られる化合物、アルキニルアリール化合物を製造する方法、前記アルキニルアリールを含む医薬組成物、前記アルキニルアリール化合物の使用並びに前記アルキニルアリール化合物により疾患を処置するための方法を提供することにより達成され、全ては本願の特許請求の範囲で定義された通りの記述に従う。]
[0015] 以下の式(I)の化合物、その塩、N−オキシド、溶媒和物およびプロドラッグを「本発明の化合物」と総称する。よって、本発明は、一般式(I):



(I)
[式中、
R1は、Hもしくは−C(O)Rbを表すか、またはC1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル(ここで、該残基は非置換型であるか、または互いに独立に1個以上のR6で置換されている)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
R2は、水素、ハロゲン、シアノ、−NRd1Rd2、−ORc、−C(O)Rbを表すか、またはC1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(ここで、該残基は非置換型であるか、または互いに独立に1個以上のR7で置換されている)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
R3は、水素、C1−C6−アルキル、C1−C6−アルコキシ、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲンおよびシアノを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
R4、R5、R6、R7は互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(O)Rb、−S(O)2Rb、−ORc、−NRd1Rd2および−OP(O)(ORc)2(ここで、C1−C6−アルキル、アリール、ヘテロアリール、C3−C10−ヘテロシクロアルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のR8で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
R8は、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(O)Rb、−S(O)2Rb、−ORc、−NRd1Rd2および−OP(O)(ORc)2を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;]
[0016] Raは、水素およびC1−C6−アルキルを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rbは、ヒドロキシル、−ORc、−SRc、−NRd1Rd2、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキル(ここで、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲンまたはC1−C6−アルコキシで置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rcは、水素、−C(O)Re、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲン、アリール、−ORf、−NRd1Rd2または−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rd1、Rd2 は互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール、または基−C(O)Re、−S(O)2Reもしくは−C(O)NRg1Rg2(ここで、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、同一かまたは異なる1個以上のハロゲン、ヒドロキシまたはアリール基、−NRg1Rg2、−ORf、−C(O)Re、−S(O)2Reまたは−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択されるか;あるいは
Rd1およびRd2は、それらが結合されている窒素原子と一緒に3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成し、これは、同一かまたは異なる1個以上のC1−C6−アルキル、ハロゲン、−NRg1Rg2、−ORf、−C(O)Re、−S(O)2Reまたは−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよく、このヘテロシクロアルキル環の炭素主鎖には、同一かまたは異なる1個以上のNH、NRd3、酸素または硫黄を含む群、好ましくは、これらからなる群のメンバーが挿入されていてもよく、かつ、同一かまたは異なる1個以上の−C(O)−、−S(O)−および/または−S(O)2−基が挿入されていてもよく、かつ、1以上の二重結合を含んでもよく;
Rd3は、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のC1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−C6−ハロアルキルまたはC1−C6−アルコキシで置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;]
[0017] Reは、−NRg1Rg2、C1−C6−アルキル、C3−C6−シクロアルキル、C1−C6−アルコキシ、アリールおよびヘテロアリールを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rfは、水素、−C(O)Re、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲン、C1−C6−アルコキシ、アリールまたは−NRg1Rg2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rg1、Rg2は、互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rg1およびRg2は、それらが結合されている窒素原子と一緒に3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成し、これは、同一かまたは異なる1個以上のC1−C6−アルキル、−C1−C6−アルコキシ、ハロゲンまたはヒドロキシで置換されていてもよく;このヘテロシクロアルキル環の炭素主鎖には、同一かまたは異なる1個以上のNH、NRa、酸素または硫黄を含む群、好ましくは、これらからなる群のメンバーが挿入されていてもよく、かつ、同一かまたは異なる1個以上の−C(O)−、−S(O)−および/または−S(O)2−基が挿入されていてもよく、かつ、1以上の二重結合を含んでもよく;
Aは、−C(O)−、−C(S)−、−C(=NRa)−、−C(O)NRa−、−C(=NRa)NRa−、−S(O)2−、−S(O)(=NRa)−、−S(=NRa)2−、−C(S)NRa−、−C(O)C(O)−、−C(O)C(O)NRa−、−C(O)NRaC(O)−、−C(S)NRaC(O)−および−C(O)NRaC(S)−を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Bは結合であるか、またはC1−C6−アルキレン、C3−C10−シクロアルキレンおよびC3−C10−ヘテロシクロアルキレンを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
D、Eは互いに独立に、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり;
X1、X2、X3は互いに独立に、CHまたはCR2または窒素原子であり;
X1、X2、X3のうち0個、1個または2個は窒素であり;かつ
qは0、1または2の整数を表す]
の化合物またはその塩、N−オキシド、溶媒和物もしくはプロドラッグ
{ただし、Ra、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8の1以上がその分子のある1つの位置並びにその分子の1以上のさらなる位置に存在する場合、該Ra、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8は互いに独立に、その分子の第一の位置、およびその分子の第二またはさらなる位置において、上記で定義されたものと同じ意味を有し、単一の分子内のRa、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8の2以上は同じであっても異なっていてもよい。例えば、Raが分子内に2個存在する場合、第一のRaの意味が例えばHであり得、第二のRaの意味が例えばメチルであり得る}
に関する。]
[0018] 好ましい実施形態によれば、本発明は、
R1が、Hもしくは−C(O)Rbを表すか、またはC1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル(ここで、該残基は非置換型であるか、または互いに独立に1個以上のR6で置換されている)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
R2が、水素、ハロゲン、シアノ、−NRd1Rd2、−ORc、−C(O)Rbを表すか、またはC1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(ここで、該残基は非置換型であるか、または互いに独立に1個以上のR7で置換されている)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
R3が、水素、C1−C6−アルキル、C1−C6−アルコキシ、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲンおよびシアノを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
R4、R5、R6、R7が互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(O)Rb、−S(O)2Rb、−ORc、−NRd1Rd2および−OP(O)(ORc)2(ここで、C1−C6−アルキル、アリール、ヘテロアリール、C3−C10−ヘテロシクロアルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のR8で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
R8が、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(O)Rb、−S(O)2Rb、−ORc、−NRd1Rd2および−OP(O)(ORc)2を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;]
[0019] Raが、水素およびC1−C6−アルキルを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rbが、ヒドロキシル、−ORc、−SRc、−NRd1Rd2、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキル(ここで、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲンまたはC1−C6−アルコキシで置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rcが、水素、−C(O)Re、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲン、アリール、−ORf、−NRd1Rd2または−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rd1、Rd2が、互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール、または基−C(O)Re、−S(O)2Reもしくは−C(O)NRg1Rg2(ここで、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、同一かまたは異なる1個以上のハロゲン、ヒドロキシまたはアリール基、−NRg1Rg2、−ORf、−C(O)Re、−S(O)2Reまたは−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択されるか;あるいは
Rd1およびRd2が、それらが結合されている窒素原子と一緒に3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成し、これは、同一かまたは異なる1個以上のC1−C6−アルキル、ハロゲン、−NRg1Rg2、−ORf、−C(O)Re、−S(O)2Reまたは−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよく、このヘテロシクロアルキル環の炭素主鎖には、同一かまたは異なる1個以上のNH、NRd3、酸素または硫黄を含む群、好ましくは、これらからなる群のメンバーが挿入されていてもよく、かつ、同一かまたは異なる1個以上の−C(O)−、−S(O)−および/または−S(O)2−基が挿入されていてもよく、かつ、1以上の二重結合を含んでもよく;
Rd3が、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のC1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−C6−ハロアルキルまたはC1−C6−アルコキシで置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;]
[0020] Reが、−NRg1Rg2、C1−C6−アルキル、C3−C6−シクロアルキル、C1−C6−アルコキシ、アリールおよびヘテロアリールを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rfが、水素、−C(O)Re、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲン、C1−C6−アルコキシ、アリールまたは−NRg1Rg2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rg1、Rg2が互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rg1およびRg2が、それらが結合されている窒素原子と一緒に3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成し、これは、同一かまたは異なる1個以上のC1−C6−アルキル、−C1−C6−アルコキシ、ハロゲンまたはヒドロキシで置換されていてもよく;このヘテロシクロアルキル環の炭素主鎖には、同一かまたは異なる1個以上のNH、NRa、酸素または硫黄を含む群、好ましくは、これらからなる群のメンバーが挿入されていてもよく、かつ、同一かまたは異なる1個以上の−C(O)−、−S(O)−および/または−S(O)2−基が挿入されていてもよく、かつ、1以上の二重結合を含んでもよく;
Aが−C(O)−および−C(O)NRa−を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Bが結合であるか、またはC1−C3−アルキレンおよびC3−C6−シクロアルキレンを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
D、Eが互いに独立に、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり;
X1、X2、X3が互いに独立に、CHまたはCR2または窒素原子であり;
X1、X2、X3のうち0個、1個または2個が窒素であり;かつ
qが0、1または2の整数を表す、上記の式(I)の化合物、またはその塩、N−オキシド、溶媒和物もしくはプロドラッグ
{ただし、Ra、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8の1以上がその分子のある1つの位置並びにその分子の1以上のさらなる位置に存在する場合、該Ra、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8は互いに独立に、その分子の第一の位置、およびその分子の第二またはさらなる位置において、上記で定義されたものと同じ意味を有し、単一の分子内のRa、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8の2以上は同じであっても異なっていてもよい。例えば、Raが分子内に2個存在する場合、第一のRaの意味が例えばHであり得、第二のRaの意味が例えばメチルであり得る}
に関する。]
[0021] より好ましい実施形態によれば、本発明は、
R1が、Hもしくは−C(O)Rbを表すか、またはC1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル(ここで、該残基は非置換型であるか、または互いに独立に1個以上のR6で置換されている)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
R2が、水素、ハロゲン、シアノ、−NRd1Rd2、−ORc、−C(O)Rbを表すか、またはC1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(ここで、該残基は非置換型であるか、または互いに独立に1個以上のR7で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
R3が、水素、C1−C6−アルキル、C1−C6−アルコキシ、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲンおよびシアノを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
R4、R5、R6、R7が互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(O)Rb、−S(O)2Rb、−ORc、−NRd1Rd2および−OP(O)(ORc)2(ここで、C1−C6−アルキル、アリール、ヘテロアリール、C3−C10−ヘテロシクロアルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のR8で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
R8が、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(O)Rb、−S(O)2Rb、−ORc、−NRd1Rd2および−OP(O)(ORc)2を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;]
[0022] Raが、水素およびC1−C6−アルキルを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rbが、ヒドロキシル、−ORc、−SRc、−NRd1Rd2、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキル(ここで、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲンまたはC1−C6−アルコキシで置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rcが、水素、−C(O)Re、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲン、アリール、−ORf、−NRd1Rd2または−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rd1、Rd2が互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール、または基−C(O)Re、−S(O)2Reもしくは−C(O)NRg1Rg2(ここで、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、同一かまたは異なる1個以上のハロゲン、ヒドロキシまたはアリール基、−NRg1Rg2、−ORf、−C(O)Re、−S(O)2Reまたは−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択されるか;あるいは
Rd1およびRd2が、それらが結合されている窒素原子と一緒に3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成し、これは、同一かまたは異なる1個以上のC1−C6−アルキル、ハロゲン、−NRg1Rg2、−ORf、−C(O)Re、−S(O)2Reまたは−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよく、このヘテロシクロアルキル環の炭素主鎖には、同一かまたは異なる1個以上のNH、NRd3、酸素または硫黄を含む群、好ましくは、これらからなる群のメンバーが挿入されていてもよく、かつ、同一かまたは異なる1個以上の−C(O)−、−S(O)−および/または−S(O)2−基が挿入されていてもよく、かつ、1以上の二重結合を含んでもよく;
Rd3が、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のC1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−C6−ハロアルキルまたはC1−C6−アルコキシで置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;]
[0023] Reが、−NRg1Rg2、C1−C6−アルキル、C3−C6−シクロアルキル、C1−C6−アルコキシ、アリールおよびヘテロアリールを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rfが、水素、−C(O)Re、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲン、C1−C6−アルコキシ、アリールまたは−NRg1Rg2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rg1、Rg2が、互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rg1およびRg2が、それらが結合されている窒素原子と一緒に3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成し、これは、同一かまたは異なる1個以上のC1−C6−アルキル、−C1−C6−アルコキシ、ハロゲンまたはヒドロキシで置換されていてもよく;このヘテロシクロアルキル環の炭素主鎖には、同一かまたは異なる1個以上のNH、NRa、酸素または硫黄を含む群、好ましくは、これらからなる群のメンバーが挿入されていてもよく、かつ、同一かまたは異なる1個以上の−C(O)−、−S(O)−および/または−S(O)2−基が挿入されていてもよく、かつ、1以上の二重結合を含んでもよく;
Aが−C(O)−および−C(O)NRa−を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Bが結合であるか、またはC1−C3−アルキレンおよびC3−C6−シクロアルキレンを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Dがフェニレンであり;
Eがアリーレンまたはヘテロアリーレンであり;
X1、X2、X3が互いに独立に、CHまたはCR2または窒素原子であり;
X1、X2、X3のうち0個、1個または2個が窒素であり;かつ
qが0、1または2の整数を表す、上記の式(I)の化合物、またはその塩、N−オキシド、溶媒和物もしくはプロドラッグ
{ただし、Ra、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8の1以上がその分子のある1つの位置並びにその分子の1以上のさらなる位置に存在する場合、該Ra、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8は互いに独立に、その分子の第一の位置、およびその分子の第二またはさらなる位置において、上記で定義されたものと同じ意味を有し、単一の分子内のRa、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8の2以上は同じであっても異なっていてもよい。例えば、Raが分子内に2個存在する場合、第一のRaの意味が例えばHであり得、第二のRaの意味が例えばメチルであり得る}。
に関する。]
[0024] より特に好ましい実施形態によれば、本発明は、
R1がC1−C6−アルキルを表し;
R3が水素、C1−C6−アルキルおよびハロゲンを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
R4、R5が互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(O)Rb、−S(O)2Rb、−ORc、−NRd1Rd2および−OP(O)(ORc)2(ここで、C1−C6−アルキル、アリール、ヘテロアリール、C3−C10−ヘテロシクロアルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のR8で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
R8が、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(O)Rb、−S(O)2Rb、−ORc、−NRd1Rd2および−OP(O)(ORc)2を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;]
[0025] Raが水素であり;
Rbが、ヒドロキシル、−ORc、−SRc、−NRd1Rd2、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキル(ここで、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲンまたはC1−C6−アルコキシで置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rcが、水素、−C(O)Re、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲン、アリール、−ORf、−NRd1Rd2または−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rd1、Rd2が、互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール、または基−C(O)Re、−S(O)2Reもしくは−C(O)NRg1Rg2(ここで、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、同一かまたは異なる1個以上のハロゲン、ヒドロキシまたはアリール基、−NRg1Rg2、−ORf、−C(O)Re、−S(O)2Reまたは−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択されるか;あるいは
Rd1およびRd2が、それらが結合されている窒素原子と一緒に3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成し、これは、同一かまたは異なる1個以上のC1−C6−アルキル、ハロゲン、−NRg1Rg2、−ORf、−C(O)Re、−S(O)2Reまたは−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよく、このヘテロシクロアルキル環の炭素主鎖には、同一かまたは異なる1個以上のNH、NRd3、酸素または硫黄を含む群、好ましくは、これらからなる群のメンバーが挿入されていてもよく、かつ、同一かまたは異なる1個以上の−C(O)−、−S(O)−および/または−S(O)2−基が挿入されていてもよく、かつ、1以上の二重結合を含んでもよく;
Rd3が、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のC1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−C6−ハロアルキルまたはC1−C6−アルコキシで置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;]
[0026] Reが、−NRg1Rg2、C1−C6−アルキル、C3−C6−シクロアルキル、C1−C6−アルコキシ、アリールおよびヘテロアリールを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rfが、水素、−C(O)Re、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲン、C1−C6−アルコキシ、アリールまたは−NRg1Rg2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rg1、Rg2が、互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Rg1およびRg2が、それらが結合されている窒素原子と一緒に3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成し、これは、同一かまたは異なる1個以上のC1−C6−アルキル、−C1−C6−アルコキシ、ハロゲンまたはヒドロキシで置換されていてもよく;このヘテロシクロアルキル環の炭素主鎖には、同一かまたは異なる1個以上のNH、NRa、酸素または硫黄を含む群、好ましくは、これらからなる群のメンバーが挿入されていてもよく、かつ、同一かまたは異なる1個以上の−C(O)−、−S(O)−および/または−S(O)2−基が挿入されていてもよく、かつ1以上の二重結合を含んでもよく;
Aが−C(O)−および−C(O)NRa−を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Bが結合であるか、またはC1−C3−アルキレンおよびC3−C6−シクロアルキレンを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;
Dがフェニレンであり;
Eがアリーレンまたはヘテロアリーレンであり;
X1がCH基であり;
X2が窒素原子であり;
X3がCH基であり;かつ
qが0、1または2の整数を表す、上記の式(I)の化合物、またはその塩、N−オキシド、溶媒和物もしくはプロドラッグ
{ただし、Ra、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8の1以上がその分子のある1つの位置並びにその分子の1以上のさらなる位置に存在する場合、該Ra、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8は互いに独立に、その分子の第一の位置、およびその分子の第二またはさらなる位置において、上記で定義されたものと同じ意味を有し、単一の分子内のRa、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8の2以上は同じであっても異なっていてもよい。例えば、Raが分子内に2個存在する場合、第一のRaの意味が例えばHであり得、第二のRaの意味が例えばメチルであり得る}
に関する。]
[0027] 本願の範囲内で、本明細書および特許請求の範囲に述べられている用語は好ましくは次の意味を有する。]
[0028] 「アルキル」とは、好ましくは、分枝および非分枝アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、sec−ブチル、ペンチル、イソ−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニルおよびデシル並びにその異性体を意味するものと理解すべきである。]
[0029] 「ハロアルキル」とは、好ましくは、水素置換基の1以上が同一であるかまたは異なるハロゲンで置換されている、上記で定義されたような分枝および非分枝アルキルを意味するものと理解すべきである。特に好ましくは、該ハロアルキルは例えば、クロロメチル、フルオロプロピル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、ブロモブチル、トリフルオロメチル、ヨードエチルおよびその異性体である。]
[0030] 「アルコキシ」とは、好ましくは、分枝および非分枝アルコキシ、例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソ−プロピルオキシ、ブチルオキシ、イソ−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、ペンチルオキシ、イソ−ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシおよびドデシルオキシ並びにその異性体を意味するものと理解すべきである。]
[0031] 「ハロアルコキシ」とは、好ましくは、水素置換基の1以上が同一であるかまたは異なるハロゲンで置換されている、上記で定義されたような分枝および非分枝アルコキシ、例えば、クロロメトキシ、フルオロメトキシ、ペンタフルオロエトキシ、フルオロプロピルオキシ、ジフルオロメチルオキシ、トリクロロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、ブロモブチルオキシ、トリフルオロメトキシ、ヨードエトキシ並びにその異性体を意味するものと理解すべきである。]
[0032] 「シクロアルキル」とは、好ましくは、C3−C10シクロアルキル基、より詳しくは、示された環サイズの飽和シクロアルキル基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、またはシクロデシル基を意味し:また、C主鎖に1以上の二重結合を含む不飽和シクロアルキル基、例えば、C3−C10シクロアルケニル基、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロノネニルまたはシクロデセニル基を意味し(ここで、該シクロアルキル基の、分子の残りの部分との結合は二重結合または一重結合に供され得る);また、このような飽和または不飽和シクロアルキル基は所望により互いに独立に、C1−C6アルキル基および/またはハロゲンおよび/またはORf基および/またはNRg1Rg2基で1回以上置換されていてもよいと理解すべきであり、例えば、2−メチル−シクロプロピル基、2,2−ジメチルシクロプロピル基、2,2−ジメチルシクロブチル基、3−ヒドロキシシクロペンチル基、3−ヒドロキシシクロヘキシル基、3−ジメチルアミノシクロブチル基、3−ジメチルアミノシクロペンチル基または4−ジメチルアミノシクロヘキシル基である。]
[0033] 「ヘテロシクロアルキル」とは、好ましくは、示された数の環原子を特徴とし、1以上の環原子がNH、NRd3、O、Sなどのヘテロ原子、またはC(O)、S(O)、S(O)2などの基であるか、または、特に断りのない限り、Cn−シクロアルキル基(ここで、nは3、4、5、6、7、8、9または10の整数である)では、1以上の炭素原子が該ヘテロ原子または該基で置換されてこのようなCnシクロヘテロアルキル基を与える、上記で定義されたようなC3−C10シクロアルキル基を意味し;また、C主鎖に1以上の二重結合を含む不飽和ヘテロシクロアルキル基(ここで、該ヘテロシクロアルキル基の、分子の残りの部分との結合は二重結合または一重結合に供され得る)を意味し;また、このような飽和または不飽和ヘテロシクロアルキル基は所望により互いに独立にC1−C6アルキル基および/またはハロゲンおよび/またはORf基および/またはNRg1Rg2基で1回以上置換されていてもよいことを意味すると理解すべきである。従って、該Cnシクロヘテロアルキル基は、例えば、3員ヘテロシクロアルキル(C3−ヘテロシクロアルキルと表される)、例えば、オキシラニル(C3)を表す。ヘテロシクロアルキルの他の例としては、オキセタニル(C4)、アジリジニル(C3)、アゼチジニル(C4)、テトラヒドロフラニル(C5)、ピロリジニル(C5)、モルホリニル(C6)、ジチアニル(C6)、チオモルホリニル(C6)、ピペリジニル(C6)、テトラヒドロピラニル(C6)、ピペラジニル(C6)、トリチアニル(C6)、ホモモルホリニル(C7)、ホモピペラジニル(C7)およびチヌクリジニル(C8)があり;該シクロヘテロアルキル基はまた、例えば、4−メチルピペラジニル、3−メチル−4−メチルピペラジン、3−フルオロ−4−メチルピペラジン、4−ジメチルアミノピペリジニル、4−メチルアミノピペリジニル、4−アミノピペリジニル、3−ジメチルアミノピペリジニル、3−メチルアミノピペリジニル、3−アミノピペリジニル、4−ヒドロキシピペリジニル、3−ヒドロキシピペリジニル、2−ヒドロキシピペリジニル、4−メチルピペリジニル、3−メチルピペリジニル、3−ジメチルアミノピロリジニル、3−メチルアミノピロリジニル、3−アミノピロリジニルまたはメチルモルホリニルを表す。]
[0034] 「ハロゲン」または「Hal」とは、好ましくは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味するものと理解すべきである。]
[0035] 「アルケニル」とは、好ましくは、分枝および非分枝アルケニル、例えば、ビニル、プロペン−1−イル、プロペン−2−イル、ブト−1−エン−1−イル、ブト−1−エン−2−イル、ブト−2−エン−1−イル、ブト−2−エン−2−イル、ブト−1−エン−3−イル、2−メチル−プロプ−2−エン−1−イル、または2−メチル−プロプ−1−エン−1−イル基およびその異性体を意味するものと理解すべきである。]
[0036] 「アルキニル」とは、好ましくは、分枝および非分枝アルキニル、例えば、エチニル、プロプ−1−イン−1−イル、ブト−1−イン−1−イル、ブト−2−イン−1−イルまたはブト−3−イン−1−イル基およびその異性体を意味するものと理解すべきである。]
[0037] 本明細書において「アリール」とは、各場合において、3〜12個の炭素原子、好ましくは6〜12個の炭素原子を有すると定義され、例えば、シクロプロペニル、フェニル、トロピル、インデニル、ナフチル、アズレニル、ビフェニル、フルオレニル、アントラセニルなどであり、フェニルが好ましい。]
[0038] 本明細書において「ヘテロアリール」とは、3〜16個の環原子、好ましくは、5または6または9または10原子を含み、かつ、同一であっても異なっていてもよい少なくとも1つのヘテロ原子(該ヘテロ原子は、窒素、NH、NRd3、酸素または硫黄である)を含み、単環式、二環式または三環式であってよく、さらに各場合においてベンゾ縮合されていてもよい芳香環系を意味するものと理解される。好ましくは、ヘテロアリールは、チエニル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、チア−4H−ピラゾリルなど、およびそのベンゾ誘導体、例えば、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、インダゾリル、インドリル、イソインドリルなど;またはピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルなど、およびそのベンゾ誘導体、例えば、キノリニル、イソキノリニルなど;またはアゾシニル、インドリジニル、プリニルなど、およびそのベンゾ誘導体;またはシンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフトピリジニル、プテリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、キサンテニルまたはオキセピニルなどから選択される。]
[0039] 本明細書において、一般式(I)の化合物に関して「アルキレン」とは、所望により置換されていてもよいアルキル鎖または1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有する「テザー(tether)」、すなわち、所望により置換されていてもよい−CH2−(「メチレン」または「1員テザー」または例えば、−C(Me)2−)、−CH2−CH2−(「エチレン」、「ジメチレン」または「2員テザー」)、−CH2−CH2−CH2−(「プロピレン」、「トリメチレン」または「3員テザー」)、−CH2−CH2−CH2−CH2−(「ブチレン」、「テトラメチレン」または「4員テザー」)、−CH2−CH2−CH2−CH2−CH2−(「ペンチレン」、「ペンタメチレン」または「5員テザー」)、または−CH2−CH2−CH2−CH2−CH2−CH2−(「ヘキシレン」、「ヘキサメチレン」または6員テザー」)基を意味するものと理解すべきである。好ましくは、該アルキレンテザーは1、2、3、4または5個の炭素原子、より好ましくは、1または2個の炭素原子である。]
[0040] 本明細書において、一般式(I)の化合物に関して「シクロアルキレン」とは、3、4、5、6、7、8、9または10個、好ましくは3、4、5または6個の炭素原子を有する所望により置換されていてもよいシクロアルキル環、すなわち、所望により置換されていてもよいシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニルまたはシクロデシル環、好ましくは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル環を意味するものと理解すべきである。]
[0041] 本明細書において、一般式(I)の化合物に関して「ヘテロシクロアルキレン」とは、同一であっても異なっていてもよい少なくとも1つのヘテロ原子(該ヘテロ原子はNH、NRd3、酸素または硫黄である)を含むこと以外は上記で定義されたようなシクロアルキレン環を意味するものと理解すべきである。]
[0042] 本明細書において、一般式(I)の化合物に関して「アリーレン」とは、所望により置換されていてもよい単環式または多環式アリーレン芳香族系、例えば、アリーレン、ナフチレンおよびビアリーレン、好ましくは、所望により置換されていてもよいフェニル環または6または10個の炭素原子を有する「テザー」を意味するものと理解すべきである。より好ましくは、該アリーレンテザーは、6個の炭素原子を有する環、すなわち、「フェニレン」環である。「アリーレン」または例えば「フェニレン」という用語が用いられる場合、これらの架橋残基は互いにオルト位、パラ位およびメタ位に配置可能であり、例えば、構造の所望により置換されていてもよい部分は



(式中、環の架橋位置はつながっていない結合として表されている)
がある。]
[0043] 本明細書において一般式(I)の化合物に関して「ヘテロアリーレン」とは、所望により置換されていてもよい単環式または多環式ヘテロアリーレン芳香族系、例えば、ヘテロアリーレン、ベンゾヘテロアリーレン、好ましくは、所望により置換されていてもよい5員複素環、例えば、フラン、ピロール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソキサゾールもしくはチオフェン、または「テザー」、または6員複素環、例えば、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジンを意味するものと理解すべきである。より好ましくは、該ヘテロアリーレンテザーは、6個の炭素原子、例えば、同一であっても異なっていてもよい少なくとも1つのヘテロ原子(該ヘテロ原子は窒素、NH、NRd3、酸素または硫黄などである)を含むこと以外はアリーレン部分に関して上記に示されているような、所望により置換されていてもよい構造を有する環である。「ヘテロアリーレン」という用語が用いられる場合、架橋残基が互いにオルト位、パラ位およびメタ位に配置可能であると理解すべきである。]
[0044] 本明細書において、「C1−C6」は、例えば、「C1−C6−アルキル」または「C1−C6−アルコキシ」という定義に関して、1〜6のうちの有限数の炭素原子、すなわち、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有するアルキル基を意味するものと理解すべきである。この「C1−C6」という用語は、その中に含まれる任意の部分範囲、例えば、C1−C6、C2−C5、C3−C4、C1−C2、C1−C3、C1−C4、C1−C5、C1−C6;好ましくは、C1−C2、C1−C3、C1−C4、C1−C5、C1−C6;より好ましくは、C1−C4として解釈されるとさらに理解すべきである。]
[0045] 同様に、本明細書において、本明細書を通じて用いられる「C2−C6」とは、例えば、「C2−C6−アルケニル」および「C2−C6−アルキニル」という定義に関して、2〜6個のうちの有限数の炭素原子、すなわち、2、3、4、5または6個の炭素原子を有するアルケニル基またはアルキニル基を意味するものと理解すべきである。この「C2−C6」という用語は、その中に含まれる任意の部分範囲、例えば、C2−C6、C3−C5、C3−C4、C2−C3、C2−C4、C2−C5;好ましくは、C2−C3として解釈されるとさらに理解すべきである。]
[0046] 本明細書において、本明細書を通じて用いられる「C3−C10」とは、例えば、「C3−C10−シクロアルキル」または「C3−C10−ヘテロシクロアルキル」という定義に関して、3〜10のうちの有限数の炭素原子、すなわち、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子、好ましくは、3、4、5または6個の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味するものと理解すべきである。この「C3−C10」という用語は、その中に含まれる任意の部分範囲、例えば、C3−C10、C4−C9、C5−C8、C6−C7;好ましくは、C3−C6として解釈されるとさらに理解すべきである。]
[0047] 本明細書において、本明細書を通じて用いられる「C3−C6」とは、例えば、「C3−C6−シクロアルキル」または「C3−C6−ヘテロシクロアルキル」という定義に関して、3〜6のうちの有限数の炭素原子、すなわち、3、4、5または6個の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味するものと理解すべきである。この「C3−C6」という用語は、その中に含まれる任意の部分範囲、例えば、C3−C4、C4−C6、C5−C6として解釈されるとさらに理解すべきである。]
[0048] 本明細書において、本明細書を通じて用いられる「C6−C11」とは、例えば、「C6−C11−アリール」という定義に関して、5〜11のうちの有限数の炭素原子、すなわち、5、6、7、8、9、10または11個の炭素原子、好ましくは、5、6または10個の炭素原子を有するアリール基と理解すべきである。この「C6−C11」という用語は、その中に含まれる任意の部分範囲、例えば、C5−C10、C6−C9、C7−C8;好ましくは、C5−C6として解釈されるとさらに理解すべきである。]
[0049] 本明細書において、本明細書を通じて用いられる「C5−C10」とは、例えば、「C5−C10−ヘテロアリール」という定義に関して、その環に存在する1以上のヘテロ原子の他、5〜10のうちの有限数の炭素原子、すなわち、5、6、7、8、9または10個の炭素原子、好ましくは、5、6または10個の炭素原子を有するヘテロアリール基を意味するものと理解すべきである。この「C5−C10」という用語は、その中に含まれる任意の部分範囲、例えば、C6−C9、C7−C8、C7−C8;好ましくは、C5−C6として解釈されるとさらに理解すべきである。]
[0050] 本明細書において、本明細書を通じて用いられる「C1−C3」とは、例えば、「C1−C3−アルキレン」という定義に関して、1〜3のうちの有限数の炭素原子、すなわち、1、2または3個を有する、上記で定義されたようなアルキレン基を意味すると理解すべきである。この「C1−C3」という用語は、その中に含まれる任意の部分範囲、例えば、C1−C2またはC2−C3として解釈されるとさらに理解すべきである。]
[0051] 本明細書において、「1個以上」とは、例えば本発明の一般式の化合物の置換基の定義において、「1、2、3、4または5個、特には、1、2、3または4個、より特には、1、2または3個、さらに特には、1または2個」を意味するものと理解すべきである。]
[0052] 「異性体」とは、別の化学種と同じ数および種類の原子を有する化学化合物の意味として解釈されるべきである。異性体には2つの主な分類、構造異性体および立体異性体がある。]
[0053] 「構造異性体」とは、同じ数および種類の原子を有するが、異なる配列で連結されている化学化合物を意味するものと理解すべきである。官能基異性体、構造異性体、互変異性体または原子価異性体がある。]
[0054] 「立体異性体」では、2つの異性体分子の示性式が同一であるように、原子は同様に順次連結される。しかしながら、これらの異性体は、原子が空間に配置される方法において異なる。立体異性体には、一重結合の周りの回転を通じて相互変換する配座異性体、および容易に相互変換できない立体配置異性体、の2つの主要な下位分類がある。]
[0055] そして、立体配置異性体は、鏡像異性体とジアステレオマーからなる。鏡像異性体は、鏡像として互いに関連している立体異性体である。各中心が、他方の分子の対応する中心の正確な鏡像である限り、鏡像異性体はいかなる数の立体中心をも含み得る。これらの中心の1以上で立体配置が異なる場合、その2つの分子はもはや鏡像でない。鏡像異性体でない立体異性体はジアステレオマーと呼ばれている。]
[0056] 互いに異なる種類の異性体を限定するために、IUPAC規則第E項を参照する(Pure Appl Chem 45, 11-30, 1976)。]
[0057] 本発明に従う式(I)の化合物は、遊離形態でまたは塩形態で存在することができる。本発明のアルキニルアリール化合物の好適な薬学上許容される塩は、例えば、十分に塩基性である、本発明のアルキニルアリール化合物の酸付加塩、例えば、無機または有機酸(例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、パラ−トルエンスルホン酸、メチルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸またはマレイン酸)などとの酸付加塩であり得る。加えて、十分に酸性である、本発明のアルキニルアリール化合物の別の好適な薬学上許容される塩は、アルカリ金属塩(例えばナトリウムまたはカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウムまたはマグネシウム塩)、アンモニウム塩または生理学上許容される陽イオンを供給する有機塩基を有する塩(例えばN−メチル−グルカミン、ジメチル−グルカミン、エチル−グルカミン、リジン、1,6−ヘキサジアミン、エタノールアミン、グルコサミン、サルコシン、セリノール、トリス−ヒドロキシ−メチル−アミノメタン、アミノプロパンジオール、sovak塩基、1−アミノ−2,3,4−ブタントリオ−ルを有する塩)である。]
[0058] 本発明に従う式(I)の化合物は、一般式(I)の化合物の少なくとも1つの窒素が酸化されていてもよいということで定義されるN−オキシドとして存在することができる。]
[0059] 本発明に従う式(I)の化合物は、溶媒和物として、特に、水和物として存在することができ、この際、式(I)による本発明の化合物は、それらの化合物の結晶格子の構造要素として極性溶媒、特に、水を含み得る。極性溶媒、特に、水の量は、化学量論または非化学量論比で存在し得る。化学量論の溶媒和物、例えば水和物の場合には、ヘミ−、(セミ−)、モノ−、セスキ−、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−などの溶媒和物または水和物が可能である。]
[0060] 本発明に従う式(I)の化合物は、プロドラッグとして、例えばインビボで加水分解可能なエステルとして存在することができる。本明細書において、「インビボで加水分解可能なエステル」とは、カルボキシまたはヒドロキシル基を含む式(I)化合物のインビボで加水分解可能なエステル(例えば、ヒトまたは動物体内で加水分解されて親酸またはアルコールを生成する薬学上許容されるエステル)を意味するものと理解される。カルボキシ基に関する好適な薬学上許容されるエステルとしては、例えばアルキル、シクロアルキルおよび所望により置換されていてもよいフェニルアルキル、特に、ベンジルエステル、C1−C6アルコキシメチルエステル、例えばメトキシメチル、C1−C6アルカノイルオキシメチルエステル、例えばピバロイルオキシメチル、フタリジルエステル、C3−C10シクロアルコキシ−カルボニルオキシ−C1−C6アルキルエステル、例えば1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル;1,3−ジオキソレン−2−オニルメチルエステル、例えば5−メチル−1,3−ジオキソレン−2−オニルメチル;並びにC1−C6−アルコキシカルボニルオキシエチルエステル、例えば1−メトキシカルボニルオキシエチルが挙げられ、本発明の化合物のいずれのカルボキシ基においても形成される可能性がある。ヒドロキシル基を含む式(I)化合物のインビボで加水分解可能なエステルとしては、無機エステル(リン酸エステルおよびα-アシルオキシアルキルエーテルなど)およびエステルのインビボ加水分解の結果として、分解して親ヒドロキシル基を与える関連化合物が挙げられる。α−アシルオキシアルキルエーテルの例としては、アセトキシメトキシおよび2,2−ジメチルプロピオニルオキシメトキシが挙げられる。ヒドロキシルに関するインビボで加水分解可能なエステル形成基の選択としては、アルカノイル、ベンゾイル、フェニルアセチルおよび置換ベンゾイルおよびフェニルアセチル、アルコキシカルボニル(炭酸アルキルエステルを得る)、ジアルキルカルバモイルおよびN−(ジアルキルアミノエチル)−N−アルキルカルバモイル(カルバミン酸エステルを得る)、ジアルキルアミノアセチルおよびカルボキシアセチルが挙げられる。]
[0061] 本発明に従う式(I)の化合物並びにその塩、溶媒和物、N−オキシドおよびプロドラッグは、1以上の不斉中心を含み得る。不斉炭素原子は、(R)もしくは(S)立体配置または(R,S)立体配置で存在し得る。環上の置換基は、シスまたはトランス型のいずれかで存在し得る。そのような全ての立体配置(鏡像異性体およびジアステレオマーを含む)は、本発明の範囲内に含まれるものとする。好ましい立体異性体は、より望ましい生物活性をもたらす立体配置を有するものである。本発明の化合物の分離された、純粋なもしくは部分的に精製された立体配置異性体またはラセミ混合物もまた本発明の範囲内に含まれる。前記異性体の精製および前記異性体混合物の分離は、当技術分野で公知の標準的な技術によって達成することができる。]
[0062] 本発明の別の実施形態は、中間化合物、特に、式1、3、5および15の化合物に関する。本発明の別の実施形態は、上記で定義された一般式(I)化合物の調製のための、一般式1、3、5および15の前記化合物の使用に関する。]
[0063] 本発明の化合物は、調節不全血管成長疾患または調節不全血管成長を伴う疾患の処置に用いることができる。とりわけ、本発明の化合物は、VEGFR2並びにPDGFRβおよび/またはTie2シグナル伝達に効果的に干渉し、一方、他のチロシンキナーゼ(例えば、TrkAおよび/またはインスリン受容体キナーゼなど)に対して有利な選択性を示す。]
[0064] 従って、本発明の別の態様は、調節不全血管成長疾患または調節不全血管成長を伴う疾患の処置のための医薬組成物を製造するための上記一般式(I)の化合物の使用である。]
[0065] 特に、前記使用は腫瘍および/またはその転移である疾患の処置における使用である。本発明の化合物は、特に、腫瘍成長および転移、とりわけ、前記腫瘍成長が持続的な血管形成を伴う場合には、前処置実施の有無にかかわらずあらゆる徴候および段階の固形腫瘍(主として全ての固形腫瘍、例えば乳房、結腸、腎臓、卵巣、前立腺、甲状腺、肺および/または脳腫瘍、黒色腫、またはその転移を含む)における腫瘍成長および転移の治療および予防に用いることができる。]
[0066] 加えて、前記使用は、慢性骨髄性白血病(または「CML」)、急性骨髄性白血病(または「AML」)、急性リンパ性白血病、急性リンパ球性白血病(または「ALL」)、慢性リンパ球性白血病、慢性リンパ性白血病(または「CLL」)並びに真性赤血球増加症および骨髄繊維症などの他の骨髄前駆体過形成の処置における使用である。]
[0067] 別の使用は、網膜症、他の血管形成依存性の眼疾患、特に、角膜移植拒絶または加齢性黄斑変性である疾患の処置における使用である。]
[0068] さらに別の使用は、関節リウマチ、および血管形成に関連する他の炎症性疾患、特に、乾癬、遅延型過敏症、接触性皮膚炎、喘息、多発性硬化症、再狭窄、肺高血圧症、脳卒中、および例えばクローン病などの腸の炎症性疾患の処置における使用である。]
[0069] さらなる使用は、アテローム斑形成の発生の抑制における使用並びに冠動脈および末梢動脈疾患の処置のための使用である。]
[0070] 別の使用は、間質増殖に関連するかまたは病的な間質反応を特徴とする疾患の処置における使用およびフィブリンまたは細胞外マトリックスの沈着に関連する疾患、例えば、繊維症、硬変、手根管症候群などの処置のための使用である。]
[0071] さらに別の使用は、病的特徴を有する血管形成、炎症および間質性のプロセスの阻害が阻害され得る婦人科疾患、例えば、子宮内膜症、子癇前症、閉経後の出血および卵巣過剰刺激症などの処置における使用である。]
[0072] 別の使用は、腹水、浮腫、例えば脳腫瘍関連の浮腫、高山性外傷、低酸素性脳浮腫、肺浮腫および黄斑浮腫または火傷および外傷後の浮腫、慢性肺疾患、成人性呼吸窮迫症候群、骨吸収である疾患の処置における使用並びに良性増殖性疾患、例えば、筋腫、良性前立腺肥大の処置のための使用である。]
[0073] さらなる使用は、瘢痕形成の軽減のため、および損傷神経の再生中の瘢痕形成の軽減のための創傷治癒における使用である。]
[0074] 本発明のさらに別の態様は、有効量の上記一般式(I)の化合物を投与することによる、調節不全血管成長疾患または調節不全血管成長を伴う疾患の処置方法である。]
[0075] 特に、前記方法の疾患は、腫瘍および/またはその転移、特に、前記腫瘍成長が持続的な血管形成を伴う場合には前処置実施の有無にかかわらずあらゆる徴候および段階の固形腫瘍(主として全ての固形腫瘍、例えば乳房、結腸、腎臓、卵巣、前立腺、甲状腺、肺および/または脳腫瘍、黒色腫、またはその転移を含む)である。]
[0076] 加えて、前記方法の疾患は、慢性骨髄性白血病(または「CML」)、急性骨髄性白血病(または「AML」)、急性リンパ性白血病、急性リンパ球性白血病(または「ALL」)、慢性リンパ球性白血病、慢性リンパ性白血病(または「CLL」)並びに真性赤血球増加症および骨髄繊維症などの他の骨髄前駆体過形成である。]
[0077] 前記方法のさらなる疾患は、網膜症、他の血管形成依存性の眼疾患、特に、角膜移植拒絶または加齢性黄斑変性である。]
[0078] 前記方法のさらなる疾患は、関節リウマチ、および血管形成に関連する他の炎症性疾患、特に、乾癬、遅延型過敏症、接触性皮膚炎、喘息、多発性硬化症、再狭窄、肺高血圧症、脳卒中、および例えばクローン病などの腸の炎症性疾患である。]
[0079] 前記方法のさらなる疾患は、アテローム斑の発生並びに冠動脈および末梢動脈疾患である。]
[0080] 前記方法のさらなる疾患は、間質増殖に関連するかまたは病的な間質反応を特徴とする疾患およびフィブリンまたは細胞外マトリックスの沈着に関連する疾患、例えば、繊維症、硬変、手根管症候群などである。]
[0081] 前記方法のさらなる疾患は、病的特徴を有する血管形成、炎症および間質性のプロセスの阻害が阻害され得る婦人科疾患、例えば、子宮内膜症、子癇前症、閉経後の出血および卵巣過剰刺激症などである。]
[0082] 前記方法のさらなる疾患は、腹水、浮腫、例えば脳腫瘍関連の浮腫、高山性外傷、低酸素性脳浮腫、肺浮腫および黄斑浮腫または火傷および外傷後の浮腫、慢性肺疾患、成人性呼吸窮迫症候群、骨吸収および良性増殖性疾患、例えば、筋腫、良性前立腺肥大である。]
[0083] 本発明の別の態様は、以上で定義された、または本発明の方法により得られるような、一般式(I)の化合物、または前記化合物の薬学上許容される塩もしくはN−オキシドもしくは溶媒和物もしくはプロドラッグと薬学上許容される希釈剤または担体とを含む医薬組成物であり、特に、その組成物は、以上で説明された調節不全血管成長疾患または調節不全血管成長を伴う疾患の処置に適している。]
[0084] 本発明の化合物を医薬製剤として使用するために、本発明の化合物またはその混合物を医薬組成物で提供することができ、その医薬組成物は、経腸、経口または非経口適用のために本発明の化合物のほかに、好適な薬学上許容される有機または無機不活性物質、例えば精製水、ゼラチン、アラビアガム、乳酸塩、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、植物油、ポリアルキレングリコールなども含む。]
[0085] 本発明の医薬組成物は、固体形態で、例えば錠剤、糖衣錠、坐剤、カプセル剤としてまたは液体形態で、例えば液剤、懸濁剤または乳剤として提供し得る。この医薬組成物は、加えて、補助物質、例えば防腐剤、安定化剤、湿潤剤または乳化剤、浸透圧を調整するための塩またはバッファーを含み得る。]
[0086] 非経口適用(静脈内、皮下、筋肉内、血管内または注入を含む)では、滅菌注射用液剤または懸濁剤、とりわけポリヒドロキシエトキシ含有ヒマシ油中の化合物の水溶液が好ましい。]
[0087] 本発明の医薬組成物は、界面活性剤、例えばガレニック酸(gallenic acid)の塩、動物または植物起源のリン脂質、その混合物およびリポソームおよびその部分をさらに含み得る。]
[0088] 経口適用では、タルクおよび/または炭化水素含有担体および結合剤、例えばラクトース、トウモロコシおよびジャガイモデンプンを含む錠剤、糖衣錠またはカプセル剤が好ましい。液体形態でのさらなる適用は、例えば、必要に応じて甘味料を含む、ジュースとして可能である。]
[0089] 用量は、投与経路、年齢、患者の体重、治療する病気の種類および重篤度および類似の要因に応じて必然的に変動する。用量は単位用量またはその部分用量として投与することができ、1日に分配することができる。従って、最適用量は、特定の患者を処置している医師によって決定され得る。]
[0090] 本発明の一般式(I)の化合物は、単独でまたは、実際には、1以上のさらなる薬物、特に抗癌薬またはその組成物と組み合わせて使用することができる。特に、前記組合せは、単一医薬組成物、例えば、一般式(I)による1以上の化合物を1以上のさらなる薬物、特に抗癌薬とともに含む単一医薬製剤、または例えば「パーツのキット」などの形態であることが可能であり、これは、例えば、一般式(I)に従う1以上の化合物を含む第1の個別パーツと、各々が1以上のさらなる薬物、特に抗癌薬を含む1以上のさらなる個別パーツとを含む。より詳しくは、前記第1の個別パーツは、前記1以上のさらなる個別パーツと同時に使用してもよいし、順次使用してもよい。加えて、本発明の一般式(I)の化合物は、他の処置パラダイム、特に他の抗癌処置パラダイム、例えば、放射線療法などと組み合わせて使用することができる。]
[0091] 本発明の別の態様は、本発明による化合物を調製するために使用し得る方法である。]
[0092] 本文で説明されない限り、本段落および実施例の節で使用される略号を以下の表に列挙する。NMRピーク形状は、ピークがスペクトルに現れる通りに表され、起こり得る高次効果については考慮していない。化学名は、MDLISIS Drawで実行されるAutoNom2000を使用して生成した。場合によっては、市販の試薬の一般に認められている名前をAutoNom2000によって生成される名前の代わりに使用した。マイクロ波照射を使用する反応は、所望によりロボットユニットを備えたBiotage Initator(登録商標)マイクロ波オーブンを用いて行ってよい。報告されているマイクロ波加熱を使用する反応時間は、指示反応温度に到達した後の一定の反応時間として理解するものとする。本発明の方法によって形成された化合物および中間体は、精製を必要とする場合がある。有機化合物の精製は当業者に周知であり、同じ化合物を精製する方法はいくつかある可能性がある。場合によっては、精製は不要である。場合によっては、結晶化によって化合物を精製し得る。場合によっては、好適な溶媒を用いて不純物を撹拌除去し得る。場合によっては、例えばプレパックシリカゲルカートリッジ(例えばSepartis社製のIsolute(登録商標)フラッシュシリカゲルまたはIsolute(登録商標)フラッシュNH2シリカゲルなど)と、Flashmaster II自動精製装置(Argonaut/Biotage)およびヘキサン/酢酸エチルまたはDCM/エタノールの勾配などの溶出剤とを組み合わせて用いるクロマトグラフィー、特に、フラッシュカラムクロマトグラフィーによって化合物を精製し得る。場合によっては、例えばダイオードアレイ検出器および/またはオンラインエレクトロスプレーイオン化質量分析計を備えたWaters社製自動精製装置と、好適なプレパック逆相カラムおよびトリフルオロ酢酸またはアンモニア水などの添加物を含み得る水・アセトニトリルの勾配などの溶出剤とを組み合わせて用いる分取HPLCによって化合物を精製し得る。場合によっては、上記の精製方法により、塩形態で十分に塩基性または酸性の官能基を有する本発明の化合物、例えば、十分に塩基性である本発明の化合物の場合には、例えば、トリフルオロ酢酸またはギ酸塩、あるいは、十分に酸性である本発明の化合物の場合には、例えば、アンモニウム塩が提供され得る。この種の塩は、当業者に公知の様々な方法によってそれぞれその遊離塩基または遊離酸形態へと変換させることができ、またはその後の生物学的アッセイにおいて塩として用いることができる。本明細書に記載の通りに単離された本発明の化合物の特定の形態(例えば塩、遊離塩基など)は、必ずしも、固有の生物活性を定量するために生物学的アッセイに用いることができる前記化合物の唯一の形態ではないと理解すべきである。]
[0093] ]
[0094] 以下のスキームおよび一般法は、本発明の一般式(I)の化合物の一般的な合成経路を説明しているが、限定されるものではない。スキーム1〜11で例示されるような変換の順序を様々に変更することができることは当業者には明らかである。よって、スキーム1〜11で例示される変換の順序は、限定されるものではない。加えて、置換基、例えば残基R1、R2、R3、R4、R5、Ra、Rb、Rc、Rd1、Rd2およびRd3の相互変換は、例示された変換の前および/または後に行うことができる。これらの修飾は、例えば、保護基の導入、保護基の切断、官能基の還元または酸化、ハロゲン化、メタル化、置換または当業者に公知の他の反応であり得る。これらの変換には、置換基のさらなる相互変換を可能にする官能基を導入するものが含まれる。適当な保護基とそれらの導入および切断は、当業者に周知である(例えばT.W. Greene and P.G.M. Wuts in Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, Wiley 1999参照)。]
[0095] スキーム1:



スキーム1一般式1のアミンの官能基化による一般式(I)の化合物の製造のための一般法(式中、A、B、D、E、Ra、R1、R3、R4、R5、X1、X2、X3およびqは、本発明の説明および特許請求の範囲で定義された通りである)。]
[0096] 一般式(I)の化合物は、スキーム1で示される手順に従って一般式1のアミンから、必要に応じて、溶媒としても使用され得る好適な塩基、例えばピリジンまたはトリエチルアミンの存在下で、所望により、不活性溶媒、例えばジクロロメタン、アセトニトリル、DMFまたはTHFの存在下で、−20℃〜溶媒の沸点の温度で(この場合、室温が好ましい)、例えば、適宜官能基化されたイソシアネート(尿素に至る)、適宜官能基化された塩化スルホニル(スルホニルアミドに至る)または適宜官能基化された酸塩化物(カルボン酸アミドに至る)と反応させることにより合成することができる。]
[0097] 上記変換のために好適な様々なイソシアネートは文献に記載されているか、または市販されている。当業者は尿素を形成する代替方法を十分に理解しており、そのような方法は、それぞれのイソシアネートが容易に入手できないという場合に特に重要である(例示的なより詳細な尿素形成方法についてはスキーム2、3、4を参照)。]
[0098] 官能基化された塩化(ヘテロ)アリールスルホニルの製造のための方法は、当業者に周知の通りである。スルホニル基の導入は、スルホニル化によって行ってもよいし、チオールの酸化によって行ってもよい。塩化スルホニルは、同様に、スルホン酸から、例えば塩化チオニル、塩化スルフリル、五塩化リン、オキシ三塩化リンまたは塩化オキサリルとの反応により得ることができる。]
[0099] 一般式1のアミンを一般式(I)[ここで、Aは−C(O)−である]のアミドへ変換する場合、J. Org. Chem. 1995, 8414で記載されている方法に従ってトリメチルアルミニウムの存在下でトルエンなどの好適な溶媒中で、0℃〜溶媒の沸点の温度で、一般式1のアミンを適当なエステルと反応させることができる。しかしながら、アミド形成については、ペプチド化学から当業者には公知の全ての方法も利用できる。例えば、対応するエステルから鹸化により得られ得る対応する酸を、例えば、DMFなどの非プロトン性極性溶媒中で一般式1のアミンと、活性化された酸誘導体(これは、例えば、0℃〜溶媒の沸点間の温度で、好ましくは、80℃で、ヒドロキシベンゾトリアゾールおよび例えば、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)などのカルボジイミドにより、あるいは0℃〜溶媒の沸点間の温度で、好ましくは、室温で、例えば、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)(例えばChem. Comm. 1994, 201参照)などの予め形成された試薬により、あるいはジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)/ジメチルアミノピリジン(DMAP)またはN−エチル−N’−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド(EDCI)/ジメチルアミノピリジン(DMAP)またはT3P(1−プロパンリン酸環状無水物)などの活性化剤により得られる)を経て、反応させることができる。例えば、N−メチルモルホリン、TEA、DIPEAなどの好適な塩基の添加が必要な場合がある。また、アミド形成は、酸ハロゲン化物(カルボン酸から、例えば塩化オキサリル、塩化チオニルまたは塩化スルフリルとの反応により形成され得る)、混酸無水物(カルボン酸から、例えばイソブチロクロロホルミアートとの反応により形成され得る)、イミダゾリド(カルボン酸から、例えばカルボニルジイミダゾリドとの反応により形成され得る)またはアジド(カルボン酸から、例えばジフェニルホスホリルアジド(DPPA)との反応により形成され得る)を経て行ってもよい。]
[0100] 上記アミドカップリング反応に必要なカルボン酸は、市販されているか、または市販のカルボン酸エステルまたはニトリルから得ることができる。また、メチレンニトリル置換基を有する(ヘテロ)アリールは、それぞれのハロゲン化物から求核置換反応を介して容易に得ることができる(例えばシアン化カリウム、触媒ヨウ化カリウム、エタノール/水)。市販の出発材料へのさらなる官能基の組込みは、当業者に公知の多数の芳香族変換反応によって行うことができ、それらとしては、限定されるものではないが、求電子的ハロゲン化、求電子的ニトロ化、フリーデル・クラフツアシル化、酸素または窒素求核物質によるフッ素の求核置換、好適な求核物質を用いたハロゲン化ベンジルの置換反応および(ヘテロ)アリールカルボン酸のアミドへの変換およびベンジルアミンへのその後の還元が挙げられ、それによると、後者の3つの方法は、エーテル、アミノおよび/またはアミノメチレン側鎖の導入に特に適している。]
[0101] ベンジルニトリルおよびエステル(およびそのヘテロアリール類似体)は、塩基性条件下にてベンジル位で効率的にアルキル化することができ、続いて、対応するアルキル化酸に加水分解することができる。ニトリルおよびエステルの□−アルキル化のための条件としては、限定されるものではないが、単相または二相溶媒系中、相間移動触媒の存在または不在下で、塩基性条件下で、求電子物質として臭化アルキルまたはヨウ化アルキルを使用することが挙げられる。特に、求電子種として過剰のヨウ化アルキルを使用することによって、α,α−ジアルキル化ニトリルを得ることができる。より詳しくは、求電子物質として1,□−ジハロアルキルを使用することによって、ニトリルおよびエステルのベンジル位にシクロアルキル部分を組み込むことができる(J. Med. Chem. 1975, 18, 144; WO2003022852)。さらに詳しくは、例えば、1,2−ジブロモエタンまたは1−ブロモ−2−クロロエタンなどの1,2−ジハロエタンを使用することによって、ニトリルまたはエステルのベンジル位にシクロプロパン環を組み込むことができる。カルボン酸を得るためのニトリルの加水分解は、当業者に公知の通りに、酸または塩基媒介条件下で行うことができる。]
[0102] スキーム2:



スキーム2一般式1のアミンを、例えばトリホスゲンの存在下で、一般式2の(ヘテロ)アリールアミンと反応させることによる一般式Iaの化合物の製造のためのより詳細な手順(式中、B、D、E、Ra、R1、R3、R4、R5、X1、X2、X3およびqは、本発明の説明および特許請求の範囲で定義された通りである)。]
[0103] 一般式Iaの尿素を生成するより詳細な代替方法をスキーム2で示している。この場合、一般式1のアミンから出発する尿素形成は、反応アミンの1つをそれぞれの塩化カルバモイル、カルバミン酸アリールまたはアルケニルへインサイチュ(in situ)変換することを介した、一般式2の第2の官能基化アミンとのカップリングにより行ってもよい(例えばJ. Org. Chem. 2005, 70, 6960およびそこに引用されている参照文献を参照)。この方法は、出発アミンの1つから誘導されたそれぞれのイソシアネートの形成および単離の代替法となり得る(例えばTetrahedron Lett. 2004, 45, 4769参照)。より詳しくは、式Iaの尿素は、不活性溶媒、好ましくは、アセトニトリル中で、−20℃〜溶媒の沸点の温度で(この場合、室温が好ましい)、2つの適宜官能基化されたアミンおよび好適なホスゲン等価物、好ましくは、トリホスゲンから形成し得る。]
[0104] スキーム3:



スキーム3一般式1のアミンを、一般式3の対応するカルバミン酸イソプロペニルへ変換し、続いて一般式2の(ヘテロ)アリールアミンと反応させること、または、一般式1のアミンを一般式4のカルバミン酸イソプロペニルと反応させることのいずれかによる一般式Iaの化合物の製造のためのより詳細な代替手順(式中B、D、E、Ra、R1、R3、R4、R5、X1、X2、X3およびqは、本発明の説明および特許請求の範囲で定義された通りである)。]
[0105] カルバミン酸アルケニル、例えばカルバミン酸イソプロペニルを使用する一般式Iaの尿素を生成するための上述の代替手順を、スキーム3でより詳細に示している。前掲の刊行物(J. Org. Chem. 2005, 70, 6960)と同様に、一般式1のアミンの一般式3のそれぞれのカルバミン酸イソプロペニルへの変換は、例えば、N−メチルモルホリンなどの適当な塩基の存在下で、例えば、THFなどの好適な溶媒中でのクロロギ酸イソプロペニルとの反応により行うことができる。次いで、一般式3のカルバミン酸イソプロペニルを、単離後またはインサイチュで、例えば、N−メチルピロリジンなどの好適な塩基の存在下で、例えばTHFなどの好適な溶媒中で、一般式2の(ヘテロ)アリールアミンと反応させて、一般式Iaの尿素を得ることができる。あるいは、一般式2の(ヘテロ)アリールアミンを、上記の条件を使用して一般式4の対応するカルバミン酸イソプロペニルへと変換させ、続いて上記の条件下で一般式1のアミンと反応させて、一般式Iaの尿素を得てもよい。]
[0106] スキーム4:



スキーム4一般式1のアミンを、一般式5の対応するカルバミン酸フェニルへ変換し、続いて一般式2の(ヘテロ)アリールアミンと反応させること、または一般式1のアミンを一般式6のカルバミン酸イソプロペニルと反応させることのいずれかによる、一般式Iaの化合物の製造のためのより詳細な追加手順(式中、B、D、E、Ra、R1、R3、R4、R5、X1、X2、X3およびqは、本発明の説明および特許請求の範囲で定義された通りである)。]
[0107] 例えばWO2007064872またはWO2005110994で記載されている手順と同様に、カルバミン酸アリール、例えばカルバミン酸フェニルまたはカルバミン酸4−ニトロ−フェニルを使用する一般式Iaの尿素を生成するための追加方法を、スキーム4で例示している。一般式1のアミンの一般式5のそれぞれのカルバミン酸フェニルへの変換は、例えば、炭酸ナトリウムなどの適当な塩基の存在下で、例えば、THFなどの好適な溶媒中でのクロロギ酸フェニルとの反応により行うことができる。次いで、一般式5のカルバミン酸フェニルを、単離後またはインサイチュで、例えば、ピリジンなどの好適な塩基の存在下で、例えばTHFなどの好適な溶媒中で、一般式2の(ヘテロ)アリールアミンと反応させて、一般式Iaの尿素を得ることができる。あるいは、一般式2の(ヘテロ)アリールアミンを、上記の条件を使用して一般式6の対応するカルバミン酸フェニルへと変換させ、続いて上記の条件下で一般式1のアミンと反応させて、一般式Iaの尿素を得てもよい。]
[0108] 上記変換のためのカップリング相手としての官能基化(ヘテロ)アリールアミンの製造方法は、当業者に周知である。市販の(ヘテロ)アリールアミンまたはニトロ(ヘテロ)アリーレンから出発し、限定されるものではないが、アルキル化、求核もしくは求電子置換、アシル化、ハロゲン化、ニトロ化、スルホニル化、(遷移)金属により触媒されるカップリング、メタル化、転位、還元、および/または酸化などの周知の変換を利用して、尿素形成工程で使用する官能基化アミンを製造してよい。以下の実験の節で示される詳細な手順に加えて、科学文献および特許文献でも詳細な手順を見出すことができる(例えばWO2005051366、WO2005110410、WO2005113494、WO2006044823、およびWO2006124462;WO2007064872およびWO2005110994参照)。]
[0109] スキーム5:



スキーム5 スキーム2、3および4による尿素形成にとりわけ好適な一般式2’のアミンの製造のための反応順序。この反応順序では、一般式7の(ヘテロ)アリールカルボン酸を一般式8のベンジルアルコールへ、次に一般式9の臭化ベンジルへと変換させ、その後一般式10のアミンと反応させて一般式11のアミンとし、最後に一般式2’のアミンへと変換させる(式中、B、E、R5、Rd1およびRd2は、本発明の説明および特許請求の範囲で定義された通りである)。]
[0110] 上記尿素形成方法にとりわけ好適な(ヘテロ)アリールアミンの製造のための反応順序を、スキーム5で示している。一般式7の(ヘテロ)アリールカルボン酸は、当業者に公知の標準条件下で、例えば、ボラン−THF錯体または水素化ホウ素ナトリウム/ヨウ素との反応により、一般式8のベンジルアルコールへと還元することができる。一般式9の臭化ベンジルに至る一般式8のベンジルアルコールの臭素化は、トリフェニルホスフィンの存在下で例えば、四臭化炭素を使用して実現可能である。一般式9の臭化ベンジルと一般式10のアミンとの反応により一般式11のベンジルアミンが生成し、このベンジルアミンは、続いて当業者に公知の標準条件下で、例えば、パラジウム触媒による水素化によるかまたは塩化スズ(II)との反応により、一般式2’のアミンへと還元することができる。]
[0111] スキーム6:



スキーム6 スキーム2による尿素形成にとりわけ好適な一般式2’’および2’’’のアミンの製造のためのさらなる反応順序。この反応順序では、一般式12のフッ化(ヘテロ)アリールを一般式10のアミンまたは一般式14のアルコールのいずれかと反応させ、続いてのニトロ還元後にそれぞれ一般式2’’または一般式2’’’のアミンを得る(式中、B、E、R4、Rc、Rd1およびRd2は、本発明の説明および特許請求の範囲で定義された通りである)。]
[0112] 上記尿素形成方法にとりわけ好適な(ヘテロ)アリールアミンの製造のためのさらなる反応順序を、スキーム6で示している。一般式12のフッ化(ヘテロ)アリールを、求核芳香族置換反応により、例えば、重炭酸ナトリウムなどの好適な塩基の存在下で、例えば、DMFなどの好適な溶媒中で、加熱下で、所望によりマイクロ波照射により、一般式10のアミンと反応させ、一般式13のアニリンを形成する。あるいは、例えば、炭酸セシウムなどの好適な塩基の存在下で、所望により加熱下での一般式14のアルコールとの反応により、一般式15のニトロエーテルを生成する。続いてのニトロ還元によりそれぞれ一般式2’’または一般式2’’’のアミンに至る。]
[0113] スキーム7:



スキーム7一般式15のハロゲン化物と一般式16のアルキンとの遷移金属により触媒されるカップリング、その後のニトロ還元、所望により続いてのRa基導入による一般式1のアミンの製造のための一般法(式中、D、Ra、R1、R3、X1、X2、X3およびqは、本発明の説明および特許請求の範囲で定義された通りであり、TはHまたはトリアルキルシリル基、例えばトリメチルシリル基などを表し、XはCl、BrまたはIを表す)。]
[0114] 一般式1のアミンは、例えば、一般式15の適当な4−ハロゲン化物と一般式16の末端アルキン(ここで、T=H)またはそれぞれのトリアルキルシラン、とりわけそれらのトリメチルシラン誘導体(ここで、R=Me3Si)との遷移金属により触媒されるカップリング、当業者に公知の標準条件を使用するその後のニトロ還元、例えば、パラジウム触媒による水素化、塩化スズ(II)二水和物還元、鉄/塩化アンモニウム還元、塩化チタン(III)還元または亜鉛/塩酸還元など、所望により、例えば、塩基性アルキル化または還元的アルキル化による、その後のRa基導入により得ることができる(スキーム7)。より詳しくは、式17の中間体は、ハロゲン化物15から出発して、一般式16の末端アルキン(ここで、T=H)またはそれぞれのトリアルキルシラン、とりわけそれらのトリメチルシラン誘導体(ここで、R=Me3Si)とのパラジウム触媒による薗頭型カップリング反応により製造することができる。ハロゲン化(ヘテロ)アリールとアルキンおよびトリアルキルシリルアルキンとの遷移金属により触媒されるカップリングは、当業者に周知である(例えば(a) Chinchilla, R.; Najera, C. Chem. Rev. 2007, 107, 874; (b) Negishi, E.-i., Anastasia, L. Chem. Rev. 2003, 103, 1979参照;また:(c) Eur. J. Org. Chem. 2005, 20, 4256; (d) J. Org. Chem. 2006, 71, 2535およびその中の参照文献;(e) Chem. Commun. 2004, 17, 1934も参照)。いわゆる薗頭カップリングでは、末端アルキン(ここで、T=H)とハロゲン化(ヘテロ)アリールとの反応は、銅塩および塩基の存在下で触媒量のパラジウム塩によって起こる。科学文献で様々なパラジウム触媒/共触媒/配位子/塩基/溶媒組合せが公開されており、これらの組合せは、必要な反応条件の微調整によって、カップリング相手双方において幅広い付加官能基を可能にする(上記総説の参照文献を参照)。加えて、例えば亜鉛アセチリド、アルキニルマグネシウム塩またはアルキニルトリフルオロホウ酸塩を使用する最近開発された手順は、この方法の範囲をさらに広げる。あるいは、例えば、フッ化テトラ−N−ブチルアンモニウムなどの特定の塩基を使用することにより、例えば、トリメチルシリルアルキンなどのトリアルキルシリル置換アルキンを、薗頭条件下でハロゲン化(ヘテロ)アリールとカップリングすることができる。]
[0115] スキーム8:



スキーム8一般式15のハロゲン化物と一般式18のアルキンとの遷移金属により触媒されるカップリングによる一般式1のアミンの製造のための代替一般法(式中、D、Ra、R1、R3、X1、X2、X3およびqは、本発明の説明および特許請求の範囲で定義された通りであり、TはHまたはトリアルキルシリル基、例えばトリメチルシリル基などを表し、XはCl、BrまたはIを表す)。]
[0116] 別法として、一般式1の中間体は、これまでに記載された条件下での一般式15のハロゲン化物と一般式18のアルキンとの上述の薗頭型カップリングにより得ることができる(スキーム8)。場合によっては、アミン保護基の導入は、スキーム8で例示されるカップリング反応を促進し得る。適当な保護基とそれらの導入および切断は、当業者に周知である(例えばT.W. Greene and P.G.M. Wuts in Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, Wiley 1999参照)。]
[0117] 一般式16および18のアルキンは、例えばそれぞれのハロゲン化ニトロまたはアミノ(ヘテロ)アリールから、これまでに記載された条件下でのモノ保護アセチレンとの薗頭型カップリング、所望により続いての保護基切断により、得ることができる。この方法に特に適したモノ保護アセチレンはTMS保護アセチレンおよび2−メチル−ブタ−3−イン−2−オールである。それぞれの保護基の切断は、例えば、TMS−アセチレンを使用した場合にはフッ化テトラ−N−ブチルアンモニウム(TBAF)または炭酸カリウムでの処理により、または2−メチル−ブタ−3−イン−2−オールを使用した場合には塩基での処理により行うことができる。上記の通り、トリアルキルシリル保護アルキンは、例えば、フッ化テトラ−N−ブチルアンモニウム(TBAF)を塩基として使用することにより、薗頭型カップリングに直接使用することができることに注目すべきである。また、一般式16および18の化合物は、それぞれのカルバルデヒドから、例えば、(a)コーリー・フックス増炭反応(Tetrahedron Lett. 1972, 14, 3769)、(b)TMS−ジアゾメタンとの反応(Chem. Comm. 1973, 151)、(c)セイファース・ギルバート試薬との反応(J. Org. Chem. 1971, 36, 1379; J. Org. Chem. 1996, 61, 2540)または(d)大平−ベストマンのジアゾホスホノエステルとの反応(Synth. Commun. 1989, 19, 561; Synlett 1996, 521)により、得ることができる。]
[0118] スキーム9:



スキーム9一般式15のハロゲン化物と一般式19のアルキンとの遷移金属により触媒されるカップリングによる一般式(I)の化合物の製造のための一般法(式中、A、B、D、E、Ra、R1、R3、R4、R5、X1、X2、X3およびqは、本発明の説明および特許請求の範囲で定義された通りであり、XはCl、BrまたはIを表し、TはHまたはトリアルキルシリル基、例えばトリメチルシリル基などを表す)。]
[0119] これまでに例示された方法のより集中的な代替法を、スキーム9で示している。この方法では、一般式(I)の本発明の化合物を、一般式15の適当なハロ前駆体と一般式19の適当に置換されたアルキンとの遷移金属により触媒されるカップリングにより製造する。より詳しくは、本発明の化合物は、ハロゲン化物15から出発して、(ヘテロ)アリールアルキン19とのパラジウム触媒による薗頭型カップリング反応により製造することができる。一般式19の官能基化(ヘテロ)アリールアルキンは、例えば、尿素形成またはスルホンアミド形成またはそれ相応に置換されたアニリン(例えば一般式18のもの)のアミドカップリングにより、製造することができる。]
[0120] スキーム10:



スキーム10一般式20のカルバルデヒドの一般式21のそれぞれのヒドラゾンへの変換および環化による一般式15の4−ハロゲン化物の製造のための一般法(式中、R1、X1、X2およびX3は、本発明の説明および特許請求の範囲で定義された通りであり、XはCl、BrまたはIを表す)。]
[0121] 一般式15のハロゲン化物は、例えば、スキーム10で示される通りに、一般式10のカルバルデヒドから、式21のヒドラゾンへの変換およびその後の環化により得ることができる。ヒドラゾン形成および環化は、1回の予備変換で、あるいは、2つの別々の段階で行うことができると理解される。より詳しくは、式20のカルバルデヒドを、適当な溶媒中で、好ましくは、1−プロパノール中で、適当な温度で、好ましくは、100〜120℃でヒドラジン(例えばヒドラジン水和物)または置換ヒドラジンと反応させ、式21のヒドラゾンまたは式15のハロゲン化物を得ることができる。式21の単離ヒドラゾンは、例えば、塩基性条件を適用することにより、好ましくは、適当な溶媒、好ましくは、DMF中で水素化ナトリウムと反応させることにより、または酸性条件を適用することにより、例えば、適当な溶媒中で例えば、TFAまたは酢酸で処理することにより、環化して式15のハロゲン化物にすることができる。式20のカルバルデヒドの式21および/または15の中間体への変換に必要な様々な置換ヒドラジン構成要素は、それらの遊離塩基形態でまたは様々な種類の塩(例えば塩酸塩、シュウ酸塩)としてのいずれかで市販されており、これらの塩は、環化前もしくはインサイチュのいずれかでのアルカリ処理によりそれぞれの遊離塩基へと変換させることができるものである。加えて、置換アルキルヒドラジン、アリルヒドラジン、およびベンジルヒドラジン(またはそれぞれの塩酸塩)は、それぞれのハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリルおよびハロゲン化ベンジル、好ましくは、それぞれの臭化アルキル、臭化アリルおよび臭化ベンジルから、不活性溶媒、好ましくは、メタノール中で、アミン促進剤、例えばトリエチルアミンの存在下で、室温から溶媒の沸点までの温度でのBocNHNH2などの保護ヒドラジンとの求核置換反応、所望により、当業者に公知の条件を使用する、好ましくは、Boc脱保護の場合には、ジエチルエーテルとメタノールの混合物中の塩酸での処理による続いての脱保護により得ることができる(代表的な手順については、J. Med. Chem. 2006, 49, 2170参照)。スキーム10で例示される変換におけるヒドラジン水和物の使用の代替法として、保護類似体、例えばBoc−ヒドラジン(カルバジン酸tert−ブチルとしても知られている)、ベンジルヒドラジンまたはパラ−メトキシベンジルヒドラジンを代わりに使用することができる。それぞれの保護基の除去は、当業者に公知の標準的な変換により、例えば水素化、酸処理または塩基処理により実現可能である。一般式20のカルバルデヒドは、市販されているか、または例えば、それぞれのジハロピリジンからホルミル化反応により、より詳しくは、メタル化、続いてのそれぞれのメタル化種のホルミル化により合成することができる(例えばTetrahedron Lett. 1996, 37, 2565、US6232320またはWO2005110410参照)。]
[0122] 上述の通り、これまでのスキームで例示される変換の順序は限定されるものではない。例えば、式20のカルバルデヒドを、例えば式16または18または19の、適当に置換されたアルキンと交差カップリングし、続いて、例えば、ヒドラジン水和物または置換ヒドラジンとの反応により環化を行っても、式1またはIの化合物を得ることができる。]
[0123] スキーム11:



スキーム11ヒドラジンまたは置換ヒドラジンを用いた一般式22の(ヘテロ)アリールニトリルの変換による一般式23の3−アミノ−4−ハロゲン化物の製造のための一般法(式中、R1、X1、X2およびX3は、本発明の説明および特許請求の範囲で定義された通りであり、XはCl、BrまたはIを表す)。]
[0124] 別法として、一般式22の(ヘテロ)アリールニトリルを、ヒドラジン(例えばヒドラジン水和物)または置換ヒドラジンを用いて環化し、一般式23の3−アミノ−4−ハロゲン化物を得ることができ、これを、続いて一般式16または19のアルキンと反応させることができる。そのように形成された中間体の、例えばそれぞれのジアゾニウム塩への変換およびその後の酸性処理を介した、脱アミノ化により、一般式1の中間体または式Iの本発明の化合物に至る。]
[0125] 一般法
以下の段落では、本発明の重要な中間体および化合物の合成のための詳細な一般法を記載する。]
[0126] 一般法1(GP1):ヒドラゾンの形成
個々のヘテロアリールカルバルデヒドを1−プロピルアルコール(〜4〜5mL/mmolのカルバルデヒド)に溶解させ、個々のヒドラジン(1.5〜3.0当量)で処理した後、マイクロ波オーブン(Biotage Initiator(登録商標))にて100〜120℃で加熱した。この反応混合物を濃縮し、残渣を水と酢酸エチルで分液し、水層を酢酸エチルで再抽出し、合わせた有機層を乾燥させ、真空濃縮して目的生成物を得、これを一般に、それ以上の精製工程を行わずに次の環化に用いた。]
[0127] 一般法2(GP2):ヒドラゾンの環化
個々のヒドラゾン(GP1に記載のように作製)を乾燥THFに溶解させ(〜9mL/mmolヒドラゾン)、50〜60%水素化ナトリウム(1.2〜2.2当量)で処理した後、90分間還流した。この反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を乾燥させ、真空濃縮した。沈殿を濾過した後、ジイソプロピルエーテルでトリチュレートし、目的生成物を得た。母液のフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、分析上純粋な生成物の第二のバッチを得た。あるいは、ほとんどの場合で、粗反応混合物を濃縮乾固し、環化生成物を次の変換に十分な純度で得た。]
[0128] 一般法3a(GP3a):薗頭カップリング(条件A)
1当量のハロピリミジン中間体、ヨウ化銅(I)(0.2当量)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(Pd(PPh3)2Cl2)(0.1当量)をシュレンクフラスコに秤量し、アルゴン雰囲気下に設置し、乾燥DMFに溶解させる(1mL/mmolハロゲン化物)。次に、個々のエチニル(ヘテロ)アリール化合物(1.2当量)およびトリエチルアミン(5〜10当量)を加え、得られた混合物を室温で(特に断りのない限り)、TLCまたはLCMS分析が出発ハロゲン化化合物の完全な消費を示すまで撹拌する。この反応混合物をDCMと水とで分液し、水層をDCMで抽出し(3回)、合わせた有機層を乾燥させ、真空濃縮する。標的化合物を結晶化および/またはフラッシュカラムクロマトグラフィーおよび/または分取HPLC精製により単離する。]
[0129] 一般法3b(GP3b):薗頭カップリング(条件B)
トリエチルアミン(2〜10当量)をドープしたTHF中、個々のハロゲン化物(1当量)、ヨウ化銅(I)(10〜20mol%)、個々のアルキン(1〜1.5当量)の混合物に、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(PdCl2(PPh3)2)(5〜10mol%)を加える。この混合物を、栓をしたフラスコ内で18時間加熱還流する。室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加え、有機層を分離し、濾過し、真空濃縮し、HPLCにより精製する。]
[0130] 一般法3c(GP3c):薗頭カップリング(条件C)
不活性雰囲気下、室温で、個々のハロゲン化物のTHF(5mL/mmolハロゲン化物)中の混合物に、アルキン(一般に1.5〜2.0当量)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(PdCl2(PPh3)2)(5〜10mol%)、ヨウ化銅(I)(20mol%)およびTHF中1Mのフッ化テトラ−N−ブチルアンモニウム溶液(2.0〜3.0当量)を加える。次に、この混合物をマイクロ波オーブンにて80℃で30分間反応させる。室温まで冷却した後、この混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで繰り返し抽出する。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させる。カラムクロマトグラフィーまたは分取HPLCにより純粋な目的化合物を得る。]
[0131] 一般法4(GP):トリメチルシリルアルキンの脱シリル化
個々の(トリメチルシリル)アルキンのTHF(アルキン1g当たりおよそ10mL)中の溶液に、THF中1Mのフッ化テトラ−N−ブチルアンモニウム(1.65当量)溶液を加え、得られた混合物を、反応が完了するまで室温で撹拌する(一般に、およそ3時間後)。この生成物を水で希釈し、例えばジクロロメタンで抽出し、カラムクロマトグラフィー(必要であれば)を行うことにより単離する。]
[0132] 一般法5(GP5):尿素形成(条件A)
個々の(ヘテロ)アリールアミン(1当量)をDCM(5〜10mL/mmolアミン)に溶解させ、個々の(市販の)イソシアネート(1〜1.2当量)で処理した。この反応混合物を、TLCおよび/またはLCMSが出発アニリンの完全な消費を示すまで(通常、一晩)室温で撹拌した。この反応混合物を真空濃縮し、残渣を酢酸エチルに取り、水を加え、層に分け、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、真空濃縮した。残渣を所望によりフラッシュカラムクロマトグラフィーおよび/またはトリチュレーションおよび/または分取HPLCにより精製した。]
[0133] 一般法6(GP6):尿素形成(条件B)
1.2当量の(ヘテロ)アリールアミン(通常、カップリングされる2つのアミノうち官能基化の低いもの)をアセトニトリル(〜8mL/mmolアミン)に溶解させ、トリホスゲン(0.4当量)で処理し、室温で1時間撹拌したところで、第二の(ヘテロ)アリールアミン(通常、カップリングされる2つのアミノうち官能基化の高いもの)を加え、TLCおよび/またはLCMSが完全な変換を示すまで室温で撹拌を続けた。この反応混合物を真空濃縮し、残渣を酢酸エチルに取り、水を加え、層に分け、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、真空濃縮した。残渣を所望によりフラッシュカラムクロマトグラフィーおよび/またはトリチュレーションおよび/または分取HPLCにより精製した。]
[0134] 一般法7(GP7):カルバミン酸フェニルを用いた尿素形成
個々の(ヘテロ)アリールアミン(1当量)をTHF(〜10mL/mmolアミン)に溶解させ、ピリジン(40当量)、個々の(ヘテロ)アリールカルバミン酸フェニルエステル(1当量;個々の(ヘテロ)アリールアミン前駆体から、WO2007064872またはWO2005110994に記載されている手順と同様にしてクロロギ酸フェニルで処理することにより製造)で処理した。この反応混合物をBiotage Initiatorマイクロ波オーブンにて15分間100℃に加熱し、この時、LCMS分析は通常、完全なターンオーバーを示した(そうでなければ、LCMS分析が完全なターンオーバーを示すまで100℃加熱を続ける)。この反応混合物を真空濃縮し、残渣をトリチュレーションまたはフラッシュカラムクロマトグラフィーまたは分取HPLC精製により単離した。]
[0135] 一般法8(GP8):カルバミン酸イソプロペニルの形成
J. Org. Chem. 2005, 70, 6960と同様。個々の(ヘテロ)アリールアミン(1当量)をTHF(〜2.5mL/mmolアミン)に溶解させ、N−メチルモルホリン(1.2当量)で処理した。得られた溶液を4℃に冷却し、ギ酸クロロ−イソプロペニル(1.2当量)で滴下処理した。TLCまたはLCMS分析が完全なターンオーバーを示すまで、室温で撹拌を続けた。この反応混合物を水でクエンチし、通常、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、真空濃縮した。残渣のトリチュレーションにより目的カルバミン酸塩を得た。]
[0136] 一般法9(GP9):カルバミン酸イソプロペニルを用いた尿素形成
J. Org. Chem. 2005, 70, 6960と同様。個々の(ヘテロ)アリールアミン(1当量)をTHF(〜4mL/mmolアミン)に溶解させ、N−メチルピロリジン(0.2当量)および個々の(ヘテロ)アリールカルバミン酸イソプロペニルエステル(1〜1.5当量)で処理した。この混合物を55℃で一晩撹拌した。抽出後処理の後、トリチュレーションおよび/またはフラッシュカラムクロマトグラフィーおよび/または分取HPLC精製により目的尿素を得た。]
[0137] 一般法10(GP10):アミド形成
個々の(ヘテロ)アリールアミン(1当量)と個々のカルボン酸(1.05当量)を酢酸エチルに溶解させ(0.1〜0.2M)、T3P(酢酸エチル中50%溶液、1.2当量)で処理した。得られた混合物を、最終的なターンオーバーまで(TLCまたはLCMS分析に基づく)70℃に加熱した。この反応混合物を酢酸エチルと水とで分液し、水層を酢酸エチルで再抽出し、合わせた有機層を乾燥させ、真空濃縮した。残渣を所望により、トリチュレーションまたはフラッシュクロマトグラフィーまたは分取HPLC分離によりさらに精製した。]
[0138] 重要な中間体の合成
中間体1.1
N−[1−(3,5−ジブロモ−ピリジン−4−イル)−メト−(E)−イリデン]−N’−メチル−ヒドラジンの製造



GP1と同様に、2.15gの3,5−ジブロモ−ピリジン−4−カルバルデヒド(8.12mmol、1当量;市販品またはUS6232320もしくはWO2005110410に記載されているように製造)を36mLの1−プロピルアルコールに溶解させ、0.65mLのN−メチルヒドラジン(12.17mmol、1.5当量)で処理し、30分間100℃に加熱した(Biotage Initiator(登録商標)マイクロ波オーブンをバッチ様式で使用)。この反応混合物を濃縮し、残渣を水と酢酸エチルとで分液し、水層を酢酸エチルで再抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、真空濃縮し、2.29gの目的生成物(7.82mmol、収率96%)を得、これをそれ以上の精製工程を行わずに次の環化に用いた。
1H-NMR(d6-DMSO; 300MHz): 8.57 - 8.63 (m, 3 H); 7.22 (s, 1 H); 2.86 (d, 3 H)
MS (ESI): [M+H]+ = 294 (Br2同位体パターン)]
[0139] 中間体1.2
2−{N’−[1−(3,5−ジブロモ−ピリジン−4−イル)−メト−(E)−イリデン]−ヒドラジノ}−エタノールの製造



GP1と同様に、468mgの3,5−ジブロモ−ピリジン−4−カルバルデヒド(1.77mmol、1当量;市販品またはUS6232320もしくはWO2005110410に記載されているように製造)を8mLの1−プロピルアルコールに溶解させ、0.36mLの2−ヒドラジノ−エタノール(5.3mmol、3当量)で処理し、30分間120℃に加熱した(Biotage Initiator(登録商標)マイクロ波オーブンを使用)。この反応混合物を濃縮し、残渣を水と酢酸エチルとで分液し、水層を酢酸エチルで再抽出し、合わせた有機層を乾燥させ、真空濃縮し、530mgの目的生成物(1.64mmol、収率93%)を得、これをそれ以上の精製工程を行わずに次の環化に用いた。
1H-NMR(d6-DMSO; 300MHz): 8.59 (s, 2 H); 8.55 (t, 1 H); 7.51 (s, 1 H); 4.70 (t, 1 H); 3.58 (q, 2 H); 3.25 (q, 2 H)
MS (ESI): [M+H]+ = 324 (Br2同位体パターン)]
[0140] 中間体1.3
[1−(3,5−ジブロモ−ピリジン−4−イル)−メト−(E)−イリデン]−ヒドラジンの製造



GP1と同様に、54mgの3,5−ジブロモ−ピリジン−4−カルバルデヒド(0.2mmol、1当量;市販品またはUS6232320もしくはWO2005110410に記載されているように製造)を1mLの1−プロピルアルコールに溶解させ、30μLの80%ヒドラジン水和物(0.61mmol、3当量)で処理し、120℃で30分間加熱した(Biotage Initiator(登録商標)マイクロ波オーブンを使用)。沈殿を濾過し、冷1−プロピルアルコールで洗浄し、27mgのヒドラゾン(0.1mmol、収率50%)を得た。
1H-NMR(d6-DMSO; 400MHz): 8.61 (s, 2 H); 7.96 (s, 2 H); 7.72 (s, 1 H).
MS (LC-MS):純度>90%; [M+H]+ = 279 (Br2同位体パターン)]
[0141] 中間体1.4
N’−[1−(3,5−ジブロモ−ピリジン−4−イル)−メト−(E)−イリデン]−ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルエステルの製造



GP1と同様に、1.37gの3,5−ジブロモ−ピリジン−4−カルバルデヒド(5.17mmol、1当量;市販品またはUS6232320もしくはWO2005110410に記載されているように製造)を24mLの1−プロピルアルコールに溶解させ、2.05gのカルバジン酸tert−ブチル(15.5mmol、3当量)で処理し、30分間120℃に加熱した(Biotage Initiator(登録商標)マイクロ波オーブンをバッチ様式で用いる)。沈殿を濾過し、冷1−プロピルアルコールで洗浄し、1.66gのBoc−ヒドラゾン(4.37mmol、収率85%)を得た。
1H-NMR(d6-DMSO; 400MHz): 11.36 (br., 1 H); 8.74 (s, 2 H); 8.04 (s, 1 H); 1.44 (s, 9 H)]
[0142] 中間体1.5
N−[1−(3,5−ジブロモ−ピリジン−4−イル)−メト−(E)−イリデン]−N’−エチル−ヒドラジンの製造



GP1と同様に、2.65gの3,5−ジブロモ−ピリジン−4−カルバルデヒド(10mmol、1当量;市販品またはUS6232320またはWO2005110410に記載されているように製造)を32mLの1−プロピルアルコールに溶解させ、2.25gのN−エチルヒドラジン(シュウ酸塩;15mmol、1.5当量)で処理し、30分間100℃に加熱した(Biotage Initiator(登録商標)マイクロ波オーブンをバッチ様式で用いる)。この反応混合物を濃縮し、残渣を濃重炭酸ナトリウム水溶液と酢酸エチルとで分液し、水層を酢酸エチルで再抽出し、合わせた有機層を乾燥させ、真空濃縮し、3.08gの目的生成物(10mmol、定量的収率)を得、これをそれ以上の精製工程を行わずに次の環化に用いた。
1H-NMR(d6-DMSO; 300MHz): 8.60 (s, 2 H); 8.53 (t, 1 H); 7.40 (s, 1 H); 3.18 (dq, 2 H); 1.16 (t, 3 H)]
[0143] 中間体2.1
4−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジンの製造



GP2と同様に、5.34gのN−[1−(3,5−ジブロモ−ピリジン−4−イル)−メト−(E)−イリデン]−N’−メチル−ヒドラジン(中間体1.1、18.23mmol、1当量)を163mLの乾燥THFに溶解させ、室温にて994mgの50〜60%水素化ナトリウム(22.78mmol、1.2当量)で処理した後、90分間還流した。この反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を乾燥させ、真空濃縮した。沈殿を濾過した後、ジイソプロピルエーテルでトリチュレートし、1.71gの目的生成物を得た。母液のフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、分析上純粋な生成物の第二のバッチを得た。
1H-NMR(d6-DMSO; 400MHz): 9.16 (s, 1 H); 8.34 (s, 1 H); 8.16 (s, 1 H); 4.17 (s, 3 H)
MS (ESI): [M+H]+ = 212 (Br同位体パターン)]
[0144] 中間体2.2
2−(4−ブロモ−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−1−イル)−エタノールの製造



GP2と同様に、520mgの2−{N’−[1−(3,5−ジブロモ−ピリジン−4−イル)−メト−(E)−イリデン]−ヒドラジノ}−エタノール(中間体1.2、1.61mmol、1当量)を14mLの乾燥THFに溶解させ、室温にて155mgの50〜60%水素化ナトリウム(3.54mmol、2.2当量)で処理した後、90分間還流した。この反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を乾燥させ、真空濃縮し、424mgの粗生成物を得、これを所望によりトリチュレーションまたはフラッシュカラムクロマトグラフィーによりさらに精製した。
LC-MS: [M+H]+ = 243 (Br同位体パターン)]
[0145] 中間体2.3
4−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジンの製造



GP2と同様に、578mgの[1−(3,5−ジブロモ−ピリジン−4−イル)−メト−(E)−イリデン]−ヒドラジン(中間体1.3、2.07mmol、1当量)を18mLの乾燥THFに溶解させ、室温にて200mgの50〜60%水素化ナトリウム(4.56mmol、2.2当量)で処理した後、90分間還流した。この反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を乾燥させ、真空濃縮した。
MS (LC-MS): [M+H]+ = 198 (Br2同位体パターン)]
[0146] 中間体2.4
4−ブロモ−1−エチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジンの製造



GP2と同様に、2.1gの中間体1.5(6.83mmol、1当量)を60mLの乾燥THFに溶解させ、室温にて372mgの50〜60%水素化ナトリウム(8.53mmol、1.25当量)で処理した後、90分間還流した。この反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を乾燥させ、真空濃縮した。沈殿を濾過した後、ジイソプロピルエーテルでトリチュレートし、1.6gの目的生成物(定量的収率)を得た。
1H-NMR(d6-DMSO; 400MHz): 9.20 (s, 1 H); 8.34 (s, 1 H); 8.18 (s, 1 H); 4.56 (q, 2 H); 1.42 (t, 3 H)]
[0147] 中間体2.5
4−ブロモ−1−(2−メトキシ−エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジンの製造



33mLのTHF中、675mgの2−(4−ブロモ−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−1−イル)−エタノール(中間体2.2;2.79mmol、1当量)の溶液を室温にて183mgの水素化ナトリウム(55〜60%懸濁液;4.18mmol、1.5当量)で処理し、30分間撹拌し、この時に0.194mLのヨウ化メチル(3.07mmol、1.1当量)を加え、2時間撹拌を続けた。この反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を乾燥させ、真空濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより、500mgの対応するメチルエーテル目的化合物(1.95mmol、収率70%)を得た。]
[0148] 中間体2.6
4−ブロモ−1−(2−ブロモ−エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジンの製造



3mLのDMF中、709mgの2−(4−ブロモ−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−1−イル)−エタノール(中間体2.2;2.93mmol、1当量)の溶液を室温にて1.93gのトリフェニルホスフィン(7.32mmol、2.5当量)および1.94gの四臭化炭素(5.86mmol、2当量)で処理し、室温で90分間撹拌した。この反応混合物を水でクエンチし、DCMで抽出し、合わせた有機層を乾燥させ、真空濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより、290mgのブロモ化合物(0.95mmol、収率33%)を得た。
1H-NMR(d6-DMSO; 300MHz): 9.25 (s, 1 H); 8.37 (s, 1 H); 8.27 (d, 1 H); 4.98 (t, 2 H); 3.96 (t, 2 H)]
[0149] 中間体2.7
4−ブロモ−1−(2−メタンスルホニル−エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジンの製造



100mgの4−ブロモ−1−(2−ブロモ−エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン(中間体2.6;0.33mmol、1当量)を5mLのエタノールに溶解させ、150mgのメチルスルフィン酸ナトリウム(1.5mmol、4.5当量)で処理し、Biotage Initiatorマイクロ波オーブンにて4時間120℃に加熱した。この反応混合物を水でクエンチし、DCMで抽出し、合わせた有機層を乾燥させ、真空濃縮し、粗中間体2.7を得、これをそれ以上精製せずに次の変換に用いた。
MS (LC-MS): [M+H]+ = 304/306 (Br同位体パターン)]
[0150] 中間体3.1
3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニルアミンの製造



GP3cを適用して、639mgの4−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン(中間体2.1、3mmol、1当量)、931mgの3−トリメチルシラニルエチニル−フェニルアミン(4.9mmol、1.6当量)、106mgのジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(PdCl2(PPh3)2)(0.15mmol、5mol%)および115mgのヨウ化銅(I)(0.6mmol、0.2当量)を15mLのTHF(0.2M)に溶解させ、3.6mLのフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム溶液(THF中1.0M、3.6mmol、1.2当量)で処理した。得られた混合物をBiotage Initiatorマイクロ波オーブンにて30分間80℃に加熱した。抽出後処理の後、カラムクロマトグラフィーを行い、目的化合物を得た。
1H-NMR(d6-DMSO; 300MHz): 9.23 (br. s, 1 H); 8.44 (br. s, 1 H); 8.30 (s, 1 H); 7.11 (t, 1 H); 6.81 - 6.86 (m, 2 H); 6.66 (ddd, 1 H); 5.31 (br. s, 2 H); 4.22 (s, 3 H)]
[0151] 中間体3.2
4−メチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニルアミンの製造



GP3cを適用して、640mgの4−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン(中間体2.1、3mmol、1当量)、1000mgの3−トリメチルシラニルエチニル−フェニルアミン(4.92mmol、1.63当量)、106mgのジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(PdCl2(PPh3)2)(0.15mmol、5mol%)および115mgのヨウ化銅(I)(0.6mmol、0.2当量)を15mLのTHF(0.2M)に溶解させ、3.6mLのフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム溶液(THF中1.0M、3.6mmol、1.2当量)で処理した。得られた混合物をBiotage Initiatorマイクロ波オーブンにて30分間80℃に加熱した。抽出後処理の後、カラムクロマトグラフィーを行い、460mgの目的化合物(収率58%)を得た。
1H-NMR(d6-DMSO; 300MHz): 9.15 (br. s, 1 H); 8.37 (br. s, 1 H); 8.20 (s, 1 H); 6.96 (d, 1 H); 6.79 (d, 1 H); 6.55 (dd, 1 H); 5.02 (br. s, 2 H); 4.18 (s, 3 H); 2.32 (s, 3 H)]
[0152] 中間体3.3
4−フルオロ−3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニルアミンの製造



GP3cを適用して、1000mgの4−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン(中間体2.1、4.7mmol、1当量)、1590mgの4−フルオロ−3−トリメチルシラニルエチニル−フェニルアミン(7.69mmol、1.63当量)、165mgのジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(PdCl2(PPh3)2)(0.24mmol、5mol%)および179mgのヨウ化銅(I)(0.94mmol、0.2当量)を8mLのTHF(0.2M)に溶解させ、16.5mLのフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム溶液(THF中1.0M、16.5mmol、3.5当量)で処理した。得られた混合物をBiotage Initiatorマイクロ波オーブンにて30分間80℃に加熱した。抽出後処理により粗生成物を得、これをそれ以上精製せずに用いた。
1H-NMR(d6-DMSO; 300MHz): 9.20 (br. s, 1 H); 8.40 (br. s, 1 H); 8.19 (s, 1 H); 6.98 (t, 1 H); 6.79 (dd, 1 H); 6.63 (ddd, 1 H); 5.15 (br. s, 2 H); 4.18 (s, 3 H)]
[0153] 実施例化合物の合成
実施例化合物1.1
N−[3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−ベンズアミドの製造



GP3cを適用して、60mgの4−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン(中間体2.1、0.28mmol、1当量)、140mgのN−(3−トリメチルシラニルエチニル−フェニル)−ベンズアミド(0.48mmol、1.68当量)、10mgのジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(PdCl2(PPh3)2)(0.014mmol、5mol%)および10.8mgのヨウ化銅(I)(0.057mmol、0.2当量)を1.4mLのTHF(0.2M)に溶解させ、0.35mLのフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム溶液(THF中1.0M、0.35mmol、1.25当量)で処理した。得られた混合物をBiotage Initiatorマイクロ波オーブンにて30分間80℃に加熱した。抽出後処理の後、カラムクロマトグラフィーおよび分取HPLC精製を行い、目的化合物を得た。
1H-NMR(d6-DMSO; 300MHz): 10.41 (s, 1 H); 9.25 (br. s, 1 H); 8.49 (br. s, 1 H); 8.37 (s, 1 H); 8.17 (s, 1 H); 8.00 (d, 2 H); 7.87 (dt, 1 H); 7.53 - 7.66 (m, 3 H); 7.44 - 7.51 (m, 2 H); 4.24 (s, 3 H)]
[0154] 実施例化合物1.2
N−[4−メチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−ベンズアミドの製造



GP10と同様に、78mgの4−メチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニルアミン(中間体3.2;0.3mmol、1当量)を2.2mL酢酸エチル中、38mgの安息香酸(0.31mmol、1.05当量)および0.21mLのT3P溶液(酢酸エチル中50%、0.36mmol、1.2当量)で処理し、目的生成物を得た。
1H-NMR(d6-DMSO; 300MHz): 10.33 (s, 1 H); 9.23 (s, 1 H); 8.49 (s, 1 H); 8.30 (s, 1 H); 8.12 (d, 1 H); 7.97 - 8.02 (m, 2 H); 7.76 (dd, 1 H); 7.53 - 7.65 (m, 3 H); 7.37 (d, 1 H); 4.24 (s, 3 H); 2.54 (s, 3 H)]
[0155] 次の実施例化合物1.3〜1.9は、実施例化合物1.2およびGP10と同様に、個々の中間体3.1または3.2または3.3と容易に入手可能なカルボン酸とのアミド形成により製造した。]
[0156] ]
[0157] 実施例化合物2.1
1−[3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−3−フェニル−尿素の製造



GP5と同様に、100mgの3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニルアミン(中間体3.1、0.26mmol、1当量)を、室温にて、2.6mLのDCM中、31μLのイソシアン酸フェニル(0.29mmol、1.1当量)で処理した。水性の後処理の後、HPLC精製を行い、目的化合物を得た。
1H-NMR(d6-DMSO; 300MHz): 9.18 (br. s, 1 H); 8.82 (s, 1 H); 8.74 (s, 1 H); 8.49 (br. s, 1 H); 8.33 (s, 1 H); 7.84 (s, 1 H); 7.40 - 7.45 (m, 3 H); 7.35 (t, 1 H); 7.24 - 7.29 (m, 3 H); 6.95 (t, 1 H); 4.19 (s, 3 H)
MS (ESI): [M+H]+ = 368]
[0158] 実施例化合物2.2
1−[4−メチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−3−フェニル−尿素の製造



GP5と同様に、200mgの4−メチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニルアミン(中間体3.2、0.4mmol、1当量)を、室温にて、4mLのDCM中、47μLのイソシアン酸フェニル(0.44mmol、1.1当量)で処理した。水性の後処理の後、HPLC精製を行い、目的化合物を得た。
1H-NMR(d6-DMSO; 300MHz): 9.23 (br. s, 1 H); 8.74 (s, 1 H); 8.72 (s, 1 H); 8.48 (br. s, 1 H); 8.31 (s, 1 H); 7.84 (d, 1 H); 7.48 (d, 1 H); 7.36 (dd, 1 H); 7.27 - 7.32 (m, 3 H); 6.98 (tt, 1 H); 4.24 (s, 3 H); 2.52 (s, 3 H; DMSOシグナルにより一部隠れている)
MS (ESI): [M+H]+ = 382]
[0159] 次の実施例化合物2.3〜2.6は、実施例化合物2.1および2.2並びにGP5と同様に、個々の中間体3.1または3.2または3.3と市販のイソシアネートとの尿素形成により製造した。]
[0160] 実施例化合物3.1
1−[2−(3−フルオロ−フェニル)−5−イソプロピル−2H−ピラゾール−3−イル]−3−[3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−尿素の製造



GP7と同様に、150mgの3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニルアミン(中間体3.1、0.6mmol、1当量)を2mLのピリジンおよび7mLのTHFに溶解させ、205mgの[2−(3−フルオロ−フェニル)−5−イソプロピル−2H−ピラゾール−3−イル]−カルバミン酸フェニルエステル(0.6mmol、1当量)で処理した。この反応混合物を15分間100℃に加熱した(Biotage Initiator)。この反応混合物を濃縮し、目的化合物を分取HPLC精製により単離した。
1H-NMR(d6-DMSO; 400MHz): 9.19 (br. s, 2 H); 8.57 (br. s, 1 H); 8.41 (br. s, 1 H); 8.31 (s, 1 H); 7.81 (s, 1 H); 7.51 - 7.56 (m, 1 H); 7.27 - 7.42 (m, 5 H); 7.20 - 7.24 (m, 1 H); 6.33 (s, 1 H); 4.19 (s, 3 H); 2.87 (sept., 1 H); 1.20 (d, 6 H)
MS (LC-MS-ESI): [M+H]+ = 494]
[0161] 次の実施例化合物3.2は、GP7および実施例化合物3.1と同様に、中間体3.1と個々のカルバミン酸フェニルとの反応により合成した。]
[0162] 実施例化合物4.1
1−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニル]−3−[3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−尿素の製造



124mgの3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニルアミン(中間体3.1、0.5mmol、1当量)を9mLのアセトニトリルに溶解させ、163mgの4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルアミン(0.6mmol、1当量)および59mgのトリホスゲン(0.2mmol)で処理した。この反応混合物を室温で4時間撹拌し、その後、同量のトリホスゲンおよび4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルアミンをもう一度加え、室温で16時間撹拌を続けた。抽出後処理の後、HPLC精製を行い、純粋な目的化合物を得た。
1H-NMR(d6-DMSO; 300MHz): 9.18 (s, 1 H); 9.07 (br. s, 1 H); 8.92 (br. s, 1 H); 8.43 (s, 1 H); 8.33 (s, 1 H); 7.95 (br. s, 1 H); 7.84 (br. s, 1 H); 7.60 (d, 1 H); 7.54 (dd, 1 H); 7.43 (dt, 1 H); 7.36 (t, 1 H); 7.30 (dt, 1 H); 4.19 (s, 3 H); 3.49 (s, 2 H); 2.22 - 2.39 (m, 8 H); 2.12 (s, 3 H)]
[0163] 生物学的アッセイの説明
本発明の化合物をプロファイリングするためのアッセイの選択を、以下の段落で記載する。]
[0164] アッセイ1:Tie2ELISAアッセイ
以下の段落に記載の通りTie2 ELISAアッセイを使用して、Tie2キナーゼ活性の阻害剤としての本発明の化合物の細胞活性を測定した。この際、CHO細胞培養物(既知の技術により選択マーカーとしてDHFR欠損を用いてTie2で安定に形質転換されている)を、アンギオポエチン−2によって刺激する。捕捉用の抗Tie2抗体および検出用のHRPと結合した抗ホスホチロシン抗体を使用するサンドイッチ−ELISAにより、Tie2受容体の特異的自己リン酸化を定量する。]
[0165] 材料:
96ウェル組織培養プレート、滅菌、Greiner
96ウェルFluoroNuncプレートMaxiSorp Surface C、Nunc
DMSO中での化合物希釈用の96ウェルプレートポリプロピレン
CHO Tie2/DHFR(形質転換された細胞)
PBS−;PBS++、DMSO
Glutamax−Iを含みリボヌクレオシドおよびデオキシリボヌクレオシドを含まないMEMアルファ培地(MEM alpha Medium)(Gibco #32561-029)、10%透析FCSおよび1%PenStrep添加
溶解バッファー:1錠「Complete」プロテアーゼ阻害剤
1キャップのバナデート(1mL>40mg/mL;使用溶液2mM)
Duschl−Pufferを50mLまで添加
pH7.6
コーティングバッファーpH9.6中の抗Tie2抗体 1:425
保存溶液:1.275mg/mL>使用溶液:3μg/mL
PBST:2瓶 PBS(10x)+10ml Tween、VE−水で満たす
VE−水中のRotiBlock 1:10
3%TopBlock中のHRPコンジュゲート抗ホスホチロシン1:10000
PBST中3%TopBlock
BM化学発光性ELISA基質(POD)
溶液B 1:100 溶液A
SF9細胞培養培地
SF9細胞培養培地中のAng2−Fc]
[0166] 細胞実験:
96ウェル組織培養プレートに5x104細胞/ウェル/98μLを施与する
37℃/5%CO2でインキュベートする
24時間後、所望の濃度に従って化合物を添加する
対照および刺激した同等物(value)にも、化合物を含まない2μLDMSOを添加する
そして室温で数分間混合する
対照を除く全てのウェルに100μL Ang2−Fcを添加し、そしてそれらに昆虫培地を与える
37℃で20分間インキュベートする
PBS++で3回洗浄する
100μl溶解バッファー/ウェルを添加し、室温で2〜3分間振盪する
ELISAに利用するまで溶解物を20℃で保存する]
[0167] サンドイッチ−ELISAの性能
96ウェルFluoroNuncプレートMaxiSorp Surface Cを、コーティングバッファーpH9.6中の抗Tie2 mAb(1:425)でコーティングする;100μL/ウェル 4℃で一晩
PBSTで2回洗浄する
250μL/ウェルのVE−水中RotiBlock(1:10)でプレートを遮断する
室温で2時間または4℃で一晩振盪しながらインキュベートする
PBSTで2回洗浄する
解凍した溶解物をウェルに入れ、4℃で一晩振盪しながらインキュベートする
PBSTで2回洗浄する
100μL/ウェルの3%TopBlock中HRPコンジュゲート抗ホスホチロシン(1:10000)(PBST中3%TopBlock)を添加し、振盪下で一晩インキュベートする
PBSTで6回洗浄する
100μL/ウェルのBM化学発光性ELISA基質(POD)溶液1および2(1:100)を添加する
LumiCountで発光を測定する。]
[0168] アッセイ2:Tie−2−キナーゼHTRF−アッセイ
以下の段落に記載の通り2つのTie2 HTRFアッセイを使用して、本発明の化合物のTie2阻害活性を定量した。]
权利要求:

請求項1
一般式(I):(I)[式中、R1は、Hもしくは−C(O)Rbを表すか、またはC1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル(ここで、該残基は非置換型であるか、または互いに独立に1個以上のR6で置換されている)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;R2は、水素、ハロゲン、シアノ、−NRd1Rd2、−ORc、−C(O)Rbを表すか、またはC1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(ここで、該残基は非置換型であるか、または互いに独立に1個以上のR7で置換されている)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;R3は、水素、C1−C6−アルキル、C1−C6−アルコキシ、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲンおよびシアノを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;R4、R5、R6、R7は互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(O)Rb、−S(O)2Rb、−ORc、−NRd1Rd2および−OP(O)(ORc)2(ここで、C1−C6−アルキル、アリール、ヘテロアリール、C3−C10−ヘテロシクロアルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のR8で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;R8は、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(O)Rb、−S(O)2Rb、−ORc、−NRd1Rd2および−OP(O)(ORc)2を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Raは、水素およびC1−C6−アルキルを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rbは、ヒドロキシル、−ORc、−SRc、−NRd1Rd2、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキル(ここで、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲンまたはC1−C6−アルコキシで置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rcは、水素、−C(O)Re、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲン、アリール、−ORf、−NRd1Rd2または−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rd1、Rd2は、互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール、または基−C(O)Re、−S(O)2Reもしくは−C(O)NRg1Rg2ここで、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、同一かまたは異なる1個以上のハロゲン、ヒドロキシまたはアリール基、−NRg1Rg2、−ORf、−C(O)Re、−S(O)2Reまたは−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択されるか;あるいはRd1およびRd2は、それらが結合されている窒素原子と一緒に3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成し、これは、同一かまたは異なる1個以上のC1−C6−アルキル、ハロゲン、−NRg1Rg2、−ORf、−C(O)Re、−S(O)2Reまたは−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよく、このヘテロシクロアルキル環の炭素主鎖には、同一かまたは異なる1個以上のNH、NRd3、酸素または硫黄を含む群、好ましくは、これらからなる群のメンバーが挿入されていてもよく、かつ、同一かまたは異なる1個以上の−C(O)−、−S(O)−および/または−S(O)2−基が挿入されていてもよく、かつ、1以上の二重結合を含んでもよく;Rd3は、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のC1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−C6−ハロアルキルまたはC1−C6−アルコキシで置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Reは、−NRg1Rg2、C1−C6−アルキル、C3−C6−シクロアルキル、C1−C6−アルコキシ、アリールおよびヘテロアリールを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rfは、水素、−C(O)Re、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲン、C1−C6−アルコキシ、アリールまたは−NRg1Rg2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rg1、Rg2は、互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rg1およびRg2は、それらが結合されている窒素原子と一緒に3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成し、これは、同一かまたは異なる1個以上のC1−C6−アルキル、−C1−C6−アルコキシ、ハロゲンまたはヒドロキシで置換されていてもよく;このヘテロシクロアルキル環の炭素主鎖には、同一かまたは異なる1個以上のNH、NRa、酸素または硫黄を含む群、好ましくは、これらからなる群のメンバーが挿入されていてもよく、かつ、同一かまたは異なる1個以上の−C(O)−、−S(O)−および/または−S(O)2−基が挿入されていてもよく、かつ、1以上の二重結合を含んでもよく;Aは、−C(O)−、−C(S)−、−C(=NRa)−、−C(O)NRa−、−C(=NRa)NRa−、−S(O)2−、−S(O)(=NRa)−、−S(=NRa)2−、−C(S)NRa−、−C(O)C(O)−、−C(O)C(O)NRa−、−C(O)NRaC(O)−、−C(S)NRaC(O)−および−C(O)NRaC(S)−を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Bは結合であるか、またはC1−C6−アルキレン、C3−C10−シクロアルキレンおよびC3−C10−ヘテロシクロアルキレンを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;D、Eは互いに独立に、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり;X1、X2、X3は互いに独立に、CHまたはCR2または窒素原子であり;X1、X2、X3のうち0個、1個または2個は窒素であり;かつqは0、1または2の整数を表す]の化合物またはその塩、N−オキシド、溶媒和物もしくはプロドラッグ{ただし、Ra、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8の1以上がその分子のある1つの位置並びにその分子の1以上のさらなる位置に存在する場合、該Ra、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8は互いに独立に、その分子の第一の位置、およびその分子の第二またはさらなる位置において、上記で定義されたものと同じ意味を有し、単一の分子内のRa、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8の2以上は同じであっても異なっていてもよい。例えば、Raが分子内に2個存在する場合、第一のRaの意味が例えばHであり得、第二のRaの意味が例えばメチルであり得る}。
請求項2
R1が、Hもしくは−C(O)Rbを表すか、またはC1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル(ここで、該残基は非置換型であるか、または互いに独立に1個以上のR6で置換されている)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;R2が、水素、ハロゲン、シアノ、−NRd1Rd2、−ORc、−C(O)Rbを表すか、またはC1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(ここで、該残基は非置換型であるか、または互いに独立に1個以上のR7で置換されている)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;R3が、水素、C1−C6−アルキル、C1−C6−アルコキシ、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲンおよびシアノを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;R4、R5、R6、R7が互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(O)Rb、−S(O)2Rb、−ORc、−NRd1Rd2および−OP(O)(ORc)2(ここで、C1−C6−アルキル、アリール、ヘテロアリール、C3−C10−ヘテロシクロアルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のR8で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;R8が、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(O)Rb、−S(O)2Rb、−ORc、−NRd1Rd2および−OP(O)(ORc)2を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Raが、水素およびC1−C6−アルキルを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rbが、ヒドロキシル、−ORc、−SRc、−NRd1Rd2、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキル(ここで、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲンまたはC1−C6−アルコキシで置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rcが、水素、−C(O)Re、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲン、アリール、−ORf、−NRd1Rd2または−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rd1、Rd2が、互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール、または基−C(O)Re、−S(O)2Reもしくは−C(O)NRg1Rg2(ここで、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、同一かまたは異なる1個以上のハロゲン、ヒドロキシまたはアリール基、−NRg1Rg2、−ORf、−C(O)Re、−S(O)2Reまたは−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択されるか;あるいはRd1およびRd2が、それらが結合されている窒素原子と一緒に3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成し、これは、同一かまたは異なる1個以上のC1−C6−アルキル、ハロゲン、−NRg1Rg2、−ORf、−C(O)Re、−S(O)2Reまたは−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよく、このヘテロシクロアルキル環の炭素主鎖には、同一かまたは異なる1個以上のNH、NRd3、酸素または硫黄を含む群、好ましくは、これらからなる群のメンバーが挿入されていてもよく、かつ、同一かまたは異なる1個以上の−C(O)−、−S(O)−および/または−S(O)2−基が挿入されていてもよく、かつ、1以上の二重結合を含んでもよく;Rd3が、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のC1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−C6−ハロアルキルまたはC1−C6−アルコキシで置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Reが、−NRg1Rg2、C1−C6−アルキル、C3−C6−シクロアルキル、C1−C6−アルコキシ、アリールおよびヘテロアリールを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rfが、水素、−C(O)Re、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲン、C1−C6−アルコキシ、アリールまたは−NRg1Rg2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rg1、Rg2が互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rg1およびRg2が、それらが結合されている窒素原子と一緒に3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成し、これは、同一かまたは異なる1個以上のC1−C6−アルキル、−C1−C6−アルコキシ、ハロゲンまたはヒドロキシで置換されていてもよく;このヘテロシクロアルキル環の炭素主鎖には、同一かまたは異なる1個以上のNH、NRa、酸素または硫黄を含む群、好ましくは、これらからなる群のメンバーが挿入されていてもよく、かつ、同一かまたは異なる1個以上の−C(O)−、−S(O)−および/または−S(O)2−基が挿入されていてもよく、かつ、1以上の二重結合を含んでもよく;Aが−C(O)−および−C(O)NRa−を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Bが結合であるか、またはC1−C3−アルキレンおよびC3−C6−シクロアルキレンを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;D、Eが互いに独立に、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり;X1、X2、X3が互いに独立に、CHまたはCR2または窒素原子であり;X1、X2、X3のうち0個、1個または2個が窒素であり;かつqが0、1または2の整数を表す、請求項1に記載の化合物、またはその塩、N−オキシド、溶媒和物もしくはプロドラッグ{ただし、Ra、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8の1以上がその分子のある1つの位置並びにその分子の1以上のさらなる位置に存在する場合、該Ra、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8は互いに独立に、その分子の第一の位置、およびその分子の第二またはさらなる位置において、上記で定義されたものと同じ意味を有し、単一の分子内のRa、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8の2以上は同じであっても異なっていてもよい。例えば、Raが分子内に2個存在する場合、第一のRaの意味が例えばHであり得、第二のRaの意味が例えばメチルであり得る}。
請求項3
R1が、Hもしくは−C(O)Rbを表すか、またはC1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル(ここで、該残基は非置換型であるか、または互いに独立に1個以上のR6で置換されている)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;R2が、水素、ハロゲン、シアノ、−NRd1Rd2、−ORc、−C(O)Rbを表すか、またはC1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(ここで、該残基は非置換型であるか、または互いに独立に1個以上のR7で置換されている)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;R3が、水素、C1−C6−アルキル、C1−C6−アルコキシ、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲンおよびシアノを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;R4、R5、R6、R7が互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(O)Rb、−S(O)2Rb、−ORc、−NRd1Rd2および−OP(O)(ORc)2(ここで、C1−C6−アルキル、アリール、ヘテロアリール、C3−C10−ヘテロシクロアルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のR8で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;R8が、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(O)Rb、−S(O)2Rb、−ORc、−NRd1Rd2および−OP(O)(ORc)2を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Raが、水素およびC1−C6−アルキルを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rbが、ヒドロキシル、−ORc、−SRc、−NRd1Rd2、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキル(ここで、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲンまたはC1−C6−アルコキシで置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rcが、水素、−C(O)Re、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲン、アリール、−ORf、−NRd1Rd2または−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rd1、Rd2が、互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール、または基−C(O)Re、−S(O)2Reもしくは−C(O)NRg1Rg2(ここで、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、同一かまたは異なる1個以上のハロゲン、ヒドロキシまたはアリール基、−NRg1Rg2、−ORf、−C(O)Re、−S(O)2Reまたは−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択されるか;あるいはRd1およびRd2が、それらが結合されている窒素原子と一緒に3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成し、これは、同一かまたは異なる1個以上のC1−C6−アルキル、ハロゲン、−NRg1Rg2、−ORf、−C(O)Re、−S(O)2Reまたは−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよく、このヘテロシクロアルキル環の炭素主鎖には、同一かまたは異なる1個以上のNH、NRd3、酸素または硫黄を含む群、好ましくは、これらからなる群のメンバーが挿入されていてもよく、かつ、同一かまたは異なる1個以上の−C(O)−、−S(O)−および/または−S(O)2−基が挿入されていてもよく、かつ、1以上の二重結合を含んでもよく;Rd3が、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のC1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−C6−ハロアルキルまたはC1−C6−アルコキシで置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Reが、−NRg1Rg2、C1−C6−アルキル、C3−C6−シクロアルキル、C1−C6−アルコキシ、アリールおよびヘテロアリールを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rfが、水素、−C(O)Re、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲン、C1−C6−アルコキシ、アリールまたは−NRg1Rg2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rg1、Rg2が、互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rg1およびRg2が、それらが結合されている窒素原子と一緒に3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成し、これは、同一かまたは異なる1個以上のC1−C6−アルキル、−C1−C6−アルコキシ、ハロゲンまたはヒドロキシで置換されていてもよく;このヘテロシクロアルキル環の炭素主鎖には、同一かまたは異なる1個以上のNH、NRa、酸素または硫黄を含む群、好ましくは、これらからなる群のメンバーが挿入されていてもよく、かつ、同一かまたは異なる1個以上の−C(O)−、−S(O)−および/または−S(O)2−基が挿入されていてもよく、かつ、1以上の二重結合を含んでもよく;Aが−C(O)−および−C(O)NRa−を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Bが結合であるか、またはC1−C3−アルキレンおよびC3−C6−シクロアルキレンを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Dがフェニレンであり;Eがアリーレンまたはヘテロアリーレンであり;X1、X2、X3が互いに独立に、CHまたはCR2または窒素原子であり;X1、X2、X3のうち0個、1個または2個が窒素であり;かつqが0、1または2の整数を表す、請求項1または請求項2に記載の化合物、またはその塩、N−オキシド、溶媒和物もしくはプロドラッグ{ただし、Ra、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8の1以上がその分子のある1つの位置並びにその分子の1以上のさらなる位置に存在する場合、該Ra、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8は互いに独立に、その分子の第一の位置、およびその分子の第二またはさらなる位置において、上記で定義されたものと同じ意味を有し、単一の分子内のRa、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8の2以上は同じであっても異なっていてもよい。例えば、Raが分子内に2個存在する場合、第一のRaの意味が例えばHであり得、第二のRaの意味が例えばメチルであり得る}。
請求項4
R1がC1−C6−アルキルを表し;R3が水素、C1−C6−アルキルおよびハロゲンを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;R4、R5が互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(O)Rb、−S(O)2Rb、−ORc、−NRd1Rd2および−OP(O)(ORc)2(ここで、C1−C6−アルキル、アリール、ヘテロアリール、C3−C10−ヘテロシクロアルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のR8で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;R8が、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(O)Rb、−S(O)2Rb、−ORc、−NRd1Rd2および−OP(O)(ORc)2を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Raが水素であり;Rbが、ヒドロキシル、−ORc、−SRc、−NRd1Rd2、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキル(ここで、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲンまたはC1−C6−アルコキシで置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rcが、水素、−C(O)Re、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲン、アリール、−ORf、−NRd1Rd2または−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rd1、Rd2が、互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール、または基−C(O)Re、−S(O)2Reもしくは−C(O)NRg1Rg2(ここで、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、同一かまたは異なる1個以上のハロゲン、ヒドロキシまたはアリール基、−NRg1Rg2、−ORf、−C(O)Re、−S(O)2Reまたは−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択されるか;あるいはRd1およびRd2が、それらが結合されている窒素原子と一緒に3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成し、これは、同一かまたは異なる1個以上のC1−C6−アルキル、ハロゲン、−NRg1Rg2、−ORf、−C(O)Re、−S(O)2Reまたは−OP(O)(ORf)2で置換されていてもよく、このヘテロシクロアルキル環の炭素主鎖には、同一かまたは異なる1個以上のNH、NRd3、酸素または硫黄を含む群、好ましくは、これらからなる群のメンバーが挿入されていてもよく、かつ、同一かまたは異なる1個以上の−C(O)−、−S(O)−および/または−S(O)2−基が挿入されていてもよく、かつ、1以上の二重結合を含んでもよく;Rd3が、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキルおよびC3−C10−シクロアルキルは、1個以上のC1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−C6−ハロアルキルまたはC1−C6−アルコキシで置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Reが、−NRg1Rg2、C1−C6−アルキル、C3−C6−シクロアルキル、C1−C6−アルコキシ、アリールおよびヘテロアリールを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rfが、水素、−C(O)Re、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(ここで、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1個以上のヒドロキシル、ハロゲン、C1−C6−アルコキシ、アリールまたは−NRg1Rg2で置換されていてもよい)を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rg1、Rg2が、互いに独立に、水素、C1−C6−アルキル、C3−C10−シクロアルキル、C3−C10−ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Rg1およびRg2が、それらが結合されている窒素原子と一緒に3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成し、これは、同一かまたは異なる1個以上のC1−C6−アルキル、−C1−C6−アルコキシ、ハロゲンまたはヒドロキシで置換されていてもよく;このヘテロシクロアルキル環の炭素主鎖には、同一かまたは異なる1個以上のNH、NRa、酸素または硫黄を含む群、好ましくは、これらからなる群のメンバーが挿入されていてもよく、かつ、同一かまたは異なる1個以上の−C(O)−、−S(O)−および/または−S(O)2−基が挿入されていてもよく、かつ、1以上の二重結合を含んでもよく;Aが−C(O)−および−C(O)NRa−を含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Bが結合であるか、またはC1−C3−アルキレンおよびC3−C6−シクロアルキレンを含む群、好ましくは、これらからなる群から選択され;Dがフェニレンであり;Eがアリーレンまたはヘテロアリーレンであり;X1がCH基であり;X2が窒素原子であり;X3がCH基であり;かつqが0、1または2の整数を表す、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の化合物、またはその塩、N−オキシド、溶媒和物もしくはプロドラッグ{ただし、Ra、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8の1以上がその分子のある1つの位置並びにその分子の1以上のさらなる位置に存在する場合、該Ra、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8は互いに独立に、その分子の第一の位置、およびその分子の第二またはさらなる位置において、上記で定義されたものと同じ意味を有し、単一の分子内のRa、Rb、Rc、Rd1、Rd2、Rd3、Re、Rf、Rg1、Rg2またはR8の2以上は同じであっても異なっていてもよい。例えば、Raが分子内に2個存在する場合、第一のRaの意味が例えばHであり得、第二のRaの意味が例えばメチルであり得る}。
請求項5
N−[3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−ベンズアミド;N−[4−メチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−ベンズアミド;2,4−ジクロロ−N−[3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−ベンズアミド;2,4−ジクロロ−N−[4−メチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−ベンズアミド;N−[3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;N−[4−メチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;2−フルオロ−5−メチル−N−[3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−ベンズアミド;2−フルオロ−5−メチル−N−[4−メチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−ベンズアミド;1−[3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−3−フェニル−尿素;1−[4−メチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−3−フェニル−尿素;1−[3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−3−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−尿素;1−[4−メチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−3−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−尿素;1−(2−フルオロ−5−メチル−フェニル)−3−[3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−尿素;1−[2−(3−フルオロ−フェニル)−5−イソプロピル−2H−ピラゾール−3−イル]−3−[3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−尿素;1−[5−イソプロピル−2−(3−メトキシ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−イル]−3−[3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−尿素;N−[4−フルオロ−3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;1−[4−フルオロ−3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−3−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−尿素;および1−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニル]−3−[3−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−イルエチニル)−フェニル]−尿素からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
請求項6
請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物を製造する方法であって、一般式1:(式中、D、Ra、R1、R3、X1、X2、X3およびqは、請求項1ないし請求項5のいずれか一項で定義された通りである)の中間化合物を、場合により、ピリジンまたはトリエチルアミンなどの好適な塩基の存在下で、適宜官能基化されたイソシアネート(尿素に至る)、適宜官能基化された塩化スルホニル(スルホニルアミドに至る)または適宜官能基化された酸塩化物(カルボン酸アミドに至る)などの求電子物質と反応させ、それにより、式I:(式中、A、B、D、E、Ra、R1、R3、R4、R5、X1、X2、X3およびqは、請求項1ないし請求項5のいずれか一項で定義された通りである)の化合物を得る工程を含む、方法。
請求項7
請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物を製造する方法であって、一般式1:(式中、D、Ra、R1、R3、X1、X2、X3およびqは、請求項1ないし請求項5のいずれか一項で定義された通りである)の中間化合物を、場合によりトリエチルアミンなどの好適な塩基の存在下で、場合によりT3Pなどのカップリング剤の存在下で、適宜官能基化されたカルボン酸と反応させ、それにより、式I:(式中、A、B、D、E、Ra、R1、R3、R4、R5、X1、X2、X3およびqは、請求項1ないし請求項5のいずれか一項で定義された通りである)の化合物を得る工程を含む、方法。
請求項8
一般式(Ia):(式中、B、D、E、Ra、R1、R3、R4、R5、X1、X2、X3およびqは、請求項1ないし請求項5のいずれか一項で定義された通りである)の化合物を製造する方法であって、一般式1:(式中、D、Ra、R1、R3、X1、X2、X3およびqは、請求項1ないし請求項5のいずれか一項で定義された通りである)の中間化合物を、トリホスゲンなどのカルボニル化剤の存在下で、一般式2:(式中、B、E、R4およびR5は、請求項1ないし請求項5のいずれか一項で定義された通りである)の(ヘテロ)アリールアミンと反応させ、それにより、上述の式Iaの化合物を得る工程を含む、方法。
請求項9
一般式(Ia):(式中、B、D、E、Ra、R1、R3、R4、R5、X1、X2、X3およびqは、請求項1ないし請求項5のいずれか一項で定義された通りである)の化合物を製造する方法であって、一般式3:(式中、D、Ra、R1、R3、X1、X2、X3およびqは、請求項1ないし請求項5のいずれか一項で定義された通りである)の中間化合物を、一般式2:(式中、B、E、R4およびR5は、請求項1ないし請求項5のいずれか一項で定義された通りである)の(ヘテロ)アリールアミンと反応させ、それにより、上述の式Iaの化合物を得る工程を含む、方法。
請求項10
一般式(Ia):(式中、B、D、E、Ra、R1、R3、R4、R5、X1、X2、X3およびqは、請求項1ないし請求項5のいずれか一項で定義された通りである)の化合物を製造する方法であって、一般式5:(式中、D、Ra、R1、X1、X2、X3およびqは、請求項1ないし請求項5のいずれか一項で定義された通りである)の中間化合物を、一般式2:(式中、B、E、R4およびR5は、請求項1ないし請求項5のいずれか一項で定義された通りである)の(ヘテロ)アリールアミンと反応させ、それにより、上述の式Iaの化合物を得る工程を含む、方法。
請求項11
請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物を製造する方法であって、一般式15:(式中、R1、X1、X2およびX3は請求項1ないし請求項5のいずれか一項で定義された通りであり、Xはハロゲン原子を表す)の中間化合物を、遷移金属により触媒されるカップリングなどのカップリング反応により、一般式19:(式中、D、Ra、R3、R4、R5およびqは請求項1ないし請求項5のいずれか一項で定義された通りであり、Tは水素原子またはトリアルキルシリル基、例えばトリメチルシリル基を表す)の化合物と反応させ、それにより、式(I):(式中、A、B、D、E、Ra、R1、R3、R4、R5、X1、X2、X3およびqは、請求項1ないし請求項5のいずれか一項で定義された通りである)の化合物を得る工程を含む、方法。
請求項12
請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の、または請求項6ないし請求項11のいずれか一項に記載の方法により得られる、一般式(I)の化合物、または該化合物の薬学上許容される塩もしくはN−オキシドもしくは溶媒和物もしくはプロドラッグと薬学上許容される希釈剤または担体とを含む、医薬組成物。
請求項13
調節不全血管成長疾患または調節不全血管成長を伴う疾患の処置を目的とする医薬組成物を製造するための、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の化合物の使用。
請求項14
前記疾患が腫瘍および/またはその転移である、請求項13に記載の使用。
請求項15
前記疾患が慢性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、急性リンパ球性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性リンパ性白血病、並びに真性赤血球増加症および骨髄繊維症などの他の骨髄前駆体過形成の群から選択されるか、または網膜症、他の血管形成依存性の眼疾患、特に、角膜移植拒絶もしくは加齢性黄斑変性であるか、または関節リウマチ、および血管形成に関連する他の炎症性疾患、特に、乾癬、遅延型過敏症、接触性皮膚炎、喘息、多発性硬化症、再狭窄、肺高血圧症、脳卒中、およびクローン病などの腸の炎症性疾患であるか、または冠動脈および末梢動脈疾患であって、アテローム斑形成の抑制のためであるか、または、繊維症、硬変、手根管症候群などの間質増殖に関連するか、もしくはフィブリンまたは細胞外マトリックスの沈着に関連する病的な間質反応疾患を特徴とする疾患であるか、または、子宮内膜症、子癇前症、閉経後の出血および卵巣過剰刺激症などの病的特徴を有する血管形成、炎症および間質性のプロセスの阻害が阻害され得る婦人科疾患であるか、または腹水、浮腫、例えば脳腫瘍関連の浮腫、高山性外傷、低酸素性脳浮腫、肺浮腫および黄斑浮腫または火傷および外傷後の浮腫、慢性肺疾患、成人性呼吸窮迫症候群、骨吸収および良性増殖性疾患、例えば、筋腫、良性前立腺肥大であるか、または特に瘢痕形成の軽減のため、および損傷神経の再生中の瘢痕形成の軽減のための創傷治癒である、請求項13に記載の使用。
請求項16
有効量の請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物を投与することによる、調節不全血管成長疾患または調節不全血管成長を伴う疾患の処置方法。
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